みんなのレビューと感想「マイホームヒーロー」（ネタバレ非表示）

ぶれる善悪

ひょんなことから殺_人者になってしまった父親のストーリー。
漫画の中では「ヒーロー」だが、やっていることは結構エグい。
ただ、「普通の父親がそこまで出来るか？」という突っ込みどころを、「推理小説マニア」という設定で上手くかわしたところが巧妙である。

マンションの風呂場で死体を解体して…なんていう事件は、実際、数年前にあった。
そのニュースを見たときの苛立ちと嫌悪感を、私は覚えている。
行為としては、この父親がやっていることも、同じだ。
しかしおそらく、私を含めた多くの読者が、この父親サイドについて、応援したはずである。
そういう「ぶれ」を、私たちの善悪の意識は含んでいる。
「許せない」とか感じたはずの行為を、「娘のため」というちっぽけな(と言っていいかは難しいが)「理由」や「事情」や「大義」さえあれば、あっさり許して応援すらしてしまう、というような、ぶれ。
それを、計算ずくで提示しているような漫画だと思った。
そういう意味では何とも底意地の悪い、怖い漫画である。

私は、善悪のぶれを、全否定するつもりはない。
それが、人間らしさというものかもしれない。
ただ、思うのは、自分たちの善悪の基準なんて非常に曖昧なものだ、という事実に対して無自覚なのは、とても危険なことだ。
私たちはいつの間にか、適当に誰かの「行為」を取り上げて、むやみに断罪してはいないだろうか。
そこにあったかもしれない、「理由」や「事情」や「大義」を無視して。

日馬富士の引退会見を見ながら、私はこの漫画を思い出して、そんなことを考えていた。

普通のおじさん、バレれば凶悪犯

娘を守るため半グレの彼氏を殺してしまったお父さん。ミステリー好きの知識を活かし妻と共に完全犯罪を目指します。

リアルな部分といかにもな虚構部分の融合で｢あるかも？｣と錯覚し｢漫画だな｣と流せる。
追手は殺した男の父親が中心の犯罪のプロ組織。普通のおじさんvs.半グレの頭脳戦にハラハラドキドキ。
猟奇的な行為なのに、とぼけたテンポと家族の絆が読み手の嫌悪を緩和し、つい応援したくなる。

↑と、何かと対照的なモノを組み込み、不思議な面白さを醸し出しています。

ただ‥死体の処理法は画ではなく文章で詳細が記されていて状況や臭いを想像してしまい、かなりキツかったです。
想像力豊かな方はご注意を❌❌❌

漫画と現実

他の人が書いてたがブレなんかあるだろうか？
人を解体する事件は不快感はあるが嫌悪感はない
見つからない為には非効率だが解体するのが一番安全だからその解体は選択肢のひとつだと思う

この作品で応援したくなるのは共感する部分があるしなによりフィクションという大前提がある
だからリアリティーがあって非現実な日常をこの物語の主人公と重ねて疑似体験したようなドキドキ感や感動がある
寧ろリアルとフィクションを混同してる時点である意味そっちの方が危険である
感情もまた然り

面白い！！

そりゃ映画やドラマになるよねって感じです。あのハラハラ感がこの漫画でしか味わえないです。
登場人物一人一人過去が描かれるので、感情移入しやすいです。
ほんといろんな人におすすめしたい漫画です。

凄く怖くてゾクゾクする

何だか誰にでも起こり得そうな恐怖ですよね…。
初めて付き合った男がヤバい奴で、そのお陰で娘だけじゃなく家族、親戚まで危険な目に。
過去に何人も人殺して、これからも人を簡単に殺してしまいそうな人間、あのお父さんがヤッてくれて私は本当に感謝しかない！
そして趣味でミステリー小説を何年も書いていた事がここで活きるとは…。
娘よ、本当に良い両親を持ったな…。
どうかどうか、この家族が幸せに、普通に暮らせますように！本当にお願いします！
そして本当の悪がこの世から無くなってください！
怖いけど凄く続きが気になるので読みつづけます。

大人が夢中になれる漫画。
平凡でちょいダサのリアルなどこにでもいるおじさんが次から次へと普通じゃない事件に巻き込まれていくお話。家族を命がけで守ろうと足掻くうちに、非凡でワイルドな本当の姿が露わになっていく。ギリギリのところで絶体絶命のピンチを乗り越えて行くのが痛快！
絵柄もストーリーもキャラクターも全部魅力的。作品が丁寧で分かり易い。作者の才能に脱帽です。
ちょっと高いお金を払って買いたいと思える価値ある漫画です。

娘を救うための両親の戦い

平凡な夫婦の唯一の宝物、それは一粒種の娘。ところが、その年頃の娘が付き合っている相手の正体はとんでもないチンピラ。母親の実家の財産を狙っているヤクザの一味。ひょんなことからそれを知った父親は彼を思わず殺害してしまう。そこから始まる、ジェットコースターのような悪夢。平凡な夫婦が百戦錬磨のヤクザ集団とどう戦うのか。武器になるのは推理小説で得た知識と頭脳だけ。とにかく面白いです！

この夫婦 ただ者ではない

ミステリー小説好きな普通のお父さんが愛娘を守るために犯罪に手を染める。。。
画力 ストーリー展開と表現力どれをとっても魅力的かつ迫力満点で引き込まれ一気読みでした！
協力者の妻もなかなか冷静沈着で 後の伏線回収を思えば納得の普通でなさ

凄く面白いのだけれど 命を奪う行為や遺体処理など想像膨らむ生々しい描写が主人公の心理に引き摺られそうになるので苦手な方はご注意を

現実にあったらメチャ怖い作品でした

平凡な家庭なはずだったのに、娘が付き合った彼氏がとてつもない悪い人で騙されている事をしったお父さんが咄嗟に殺してしまってからの悪夢のお話。そんな処理の仕方が本当にあるの？と思うくらいリアルで引き込まれてしまいます。緊張感が止まらなくてハラハラヒヤヒヤの連続です。無料だから読み始めたのですが、ポイントが高くて続けられるか不安ですが最後まで目が離せないのではと思います。

面白い

絵も内容もしっかりしていて読みごたえあります。
人間の持つ利己主義感情のコントロールを越えてしまって自分の正義を貫く登場人物達に楽しませてもらっています。
第二部は第一部を読んでいる時に出てくるなんて想像もしていなかった設定に驚きましたし無理矢理感はなく、きちんと調べて作られた上手な流れで原作の山川先生凄いなぁと思いました！
山川先生はHUNTER×HUNTERの頭脳戦が好きな方そんなシーンが沢山出てきますとインタビューで答えていましたよ^_^