rokaさんのレビュー一覧

rokaさん

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  1. RISKY~復讐は罪の味~ へのレビュー

    評価:3.000 3.0
    サブタイトルが…

    復讐モノは、復讐する側を応援できないと読んでいてつまらないが、その点は、十分。
    読者として「やったれ」というモードに入って、ノレた。
    復讐をエンターテイメントとするならば、復讐される側がこのくらい腐っているほうが気楽でよい。

    ただ、復讐の「方法」が、する側に明らかな傷を残す種類のものなので、今後(現在8話)、そのあたりとどう向き合っていくのかが、見所のひとつである。
    もっとも、全ての復讐は、本来、そうだろう。
    される側だけではなく、する側の人生にも、何らかの醜い傷を残してしまうものだろう。
    違うのは、傷の形や色だけで、その深さは、どんな復讐においても浅いものではない気がする。

    しかしまあ、些細なことかもしれないが、サブタイトルはどうにも気になった。
    「復讐は罪の味」って、そりゃそうだろ。
    「目玉焼きは卵の味」って言ってるようなもんだと思うのだが、もうちょっと何とかならなかったのか。

    888人の方が「参考になった」と投票しています

  2. 花園メリーゴーランド へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    価値観クラッシャー

    「夜_這い」の風習が残る、前近代的な村社会に迷いこんだ少年を主人公にした作品。

    恐ろしい漫画である。
    読者の価値観に揺さぶりをかける、というか、ほとんど破壊しようとするほどの勢いだ。

    作中、村の生活を「おかしい」と言う主人公の少年に、一人の女性が答える。
    性なんて、腹が減ったら飯を食うのと同じ、生活の一部だ、と。
    この村の人たちはずっとそうやって幸せに暮らしてきた、何がいけないのか、と。
    これは、少年に向けられた問いであるのと同時に、読者に突きつけられたこの漫画の毒でもある。
    少年は、答えられない。
    私も、答えられなかった。

    一夫一妻の制度も、ロマンチックラブの観念も、不倫を悪とする価値観も、全て、私たちが後天的に知る、ある種の幻想に過ぎない。
    幻想もなめたものではない。
    その幻想が、私たちの存在を支えているからだ。
    しかし、である。
    この漫画は、読者に問いかける。
    あなたはこの村の風習を「異常だ」と感じるかもしれないが、仮にこの村に生まれたならば、あなたは村の性の自由さに疑問を持ったか。
    あなたを支えている幻想は、別の社会の幻想を見下したり切り捨てたりできるほど立派なのか。
    性が解放されている、というだけのシンプルな世界に生きることと、ろくに知りもしない他人の不倫報道に怒り狂ってネットで叩く人間に溢れた世界と、果たしてどちらが「異常」なのか。
    そんな、どこまでも根元的な問いを突きつけてくる漫画。

    嗚呼、恐ろしい。
    読み終えてしばらくは、何かにつけてこの漫画のことを思い出し、考え込んでしまうだろう。
    この先のあなたの人生に、よくも悪くも「残って」しまう漫画だと思う。

    優れた作品はいつも、答えではなく、問いを残す。

    27人の方が「参考になった」と投票しています

  3. あいの結婚相談所 へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    新しいハッピーエンドの形

    打算的な結婚を求めたり、結婚に過剰な夢を抱く人々が、「笑うせえるすまん」的なノリで地獄を見る話かと思ったら、全く違った。
    何ともオリジナリティーに溢れる、変化球のハッピーエンドがそこにあった。
    現代は、難しい。
    ロマンチックな恋愛の延長としての結婚を描けば「現実的じゃない」「夢見すぎ」となるし、かといって、打算だけでは寒すぎる。
    そして、どっちを描いても、作品としての新しさは別にない。
    薔薇色の結婚は信じられない、鉛色の結婚は信じたくない、そんなワガママな現代において、「恋愛」から始まるのではない「愛」だってあるかもしれないぜ、という結婚の可能性を描いてみせたことには本当に価値があるし、素晴らしいと思った。

    14人の方が「参考になった」と投票しています

  4. 幽麗塔 へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    地獄を抱えて

    普通のサスペンスは、あくまでスリルや謎解きがメインで、それを彩るための「道具」や「舞台」を用意する。
    その道具や舞台が不気味だったり特異だったりすれば、それがサスペンスを飾るカラーやムードになる。
    そういう意味で、この漫画は完全に異色。
    度肝を抜かれた。

    主要な登場人物のほとんど誰もが少なからず「倒錯」しており、確かに、一種異様な雰囲気はある。
    でもそれは、サスペンスの雰囲気作りのための「装飾」ではない。
    トランスジェンダーを「イロモノ」扱いして、「一風変わった曲者たちが活躍するサスペンス」として描いたほうが、よほどノーマルだったろう。
    繰り返し、この漫画の着地点は、そこではない。
    むしろ、サスペンスを「道具」にしながら、何とか運命を切り開こうともがく人間の姿を描くことこそが、主眼なのではないかと感じた。

    登場人物たちは、皆、屈折している。
    倒錯している。
    一面を見れば、そうだ。
    でも、よくよく考えてみれば、私たちの誰もが、自分の内に地獄のひとつや二つ、抱えているのではなかろうか。
    それが、時代性や社会性の中で、特殊なものとしてクローズアップされるかどうかの違いがあるだけで。
    その地獄を抱えて、それでも地獄には落ちまいと、懸命に運命に抗う人間たちの姿に、胸が熱くなった。
    本作の財宝は、その地獄に光を当てるための手段なのだ。
    これほど美しく、価値ある「宝」を、私は他に知らない。

    この漫画は、サスペンスの姿をした、人間讃歌だと思う。
    ここまで書いて気づいたが、何かそれって、「ジョジョ」みたいじゃん。

    12人の方が「参考になった」と投票しています

  5. 羊の木 へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    異常なほど独特

    正直、星を五個つけている他の漫画ほど気に入ったわけではないし、人に薦めようとも思わない。
    しかし、あまりに独特な作品の空気に、半ば強引に引っ張られてしまった。

    元受刑者たちのキャラクター造形の巧みさ。
    現実にいたらどう考えても一緒にいたくない人間さえ、何となく許せたり、可愛らしく見えたりしてしまうところに、フィクションとしての力量を感じた。

    「本音と建前」を描いた漫画なのだという。
    そういう側面は確かにあるが、個人的には、読者に対してとても挑戦的な、悪く言えば、意地の悪い作品だと思った。
    だって、考えざるを得ない。
    元受刑者たちが来るのが、自分の町だったら、と。
    「嫌だよ、勘弁してくれよ」という自己保身のエゴと、「生き方によっては許されるべき過ちもあるのではないか、必死で真っ当に生きようとする人間すら拒絶するのか」という倫理の間で、揺れる。
    登場人物が、ではない。
    読者が、だ。
    登場人物は、そんなにマジで葛藤していない。
    だってこれはギャグ漫画なのだ。
    よりにもよってギャグ漫画が、読者の良心や倫理観を試そうとする。
    そんなのありか。

    そして、ギャグ漫画でありながら、「何かとんでもないことが起きるんじゃないか」という不穏な空気が、ずっとある。
    暴力や破綻への嫌な予感が、静かな不安感が、絶えずある。
    繰り返し、よりにもよって、ギャグ漫画の中で。
    私は笑いながら、怯えていた。

    いやほんと、何なんだ、これは。

    10人の方が「参考になった」と投票しています

  6. 鉄鼠の檻 へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    原作への愛情

    今まで、「原作あり」の漫画には、ほとんど星五つをつけてこなかった。
    当たり前だが、漫画は、絵と、話だ。
    その「話」の部分がオリジナルでない作品に対して、最上級の評価をするというのは、正直どうなんだ、と思っていたからである。
    しかし、これは文句なしに例外だ。
    素晴らしい。

    京極堂シリーズの小説は、「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「狂骨の夢」までは学生時代に読んだけれど、それ以降は、何しろ長すぎて、私の読むスタミナが落ちたこともあり、完全に脱落していた。
    未読の「鉄鼠」を漫画でクリアしてしまおう、という魂胆で読んだのだが、大当たりだった。
    小説版が喚起するイメージとあまりにぴったり合致したキャラクターたちがそこにいて、京極夏彦の小説を漫画化するならこれ以上は望めないだろう、という再現度の高い世界観がそこにはあった。

    それにしても、こんなの、よく漫画にしようと思ったな。
    「姑獲鳥」くらいならともかく、この「鉄鼠」は、難解な禅の世界、複雑極まりない仏教の宗派とその歴史がベースにあり、とても漫画として成立させられそうなストーリーではない。
    だいたい、次から次へ出てくる大量の坊主たちを、わかりやすく完璧に描き分けるだけでも大したものだ。

    正直、「原作あり」の漫画の中には、売れる題材を「利用」しているだけだわな、と感じられてしまうものもある。
    もちろん、商売だから、そういう面があって然るべきなのだけれど、原作のファンとしては、そんな思惑が透けて見えるような作品には、寂しさも感じる。
    だが、私が「鉄鼠」から感じたものは、全く違った。
    半端ではない原作への理解度の深さと、絶対にこの小説を再現してみせるのだという圧倒的な意志力が、紙面から立ち上っているようだった。

    この漫画を成立させたのは、当然、技術的な面もあるけれど、一番大きいのは、原作に対する漫画家の強烈な愛情、それ以外にはないと思う。
    その愛情の深さに、私は感動した。
    原作にとってこれほど幸福な漫画化の例を、私は他に知らない。

    5人の方が「参考になった」と投票しています

  7. ギャラリーフェイク へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    隠れた名作

    レビューの件数からすると、あまり知られていないのだろうか。
    「贋作」をモチーフにした、心踊るミステリである。
    基本的に一話が短く、どんどん読めるし、やめどきが難しいくらい引き込まれる。
    作品のキモはディテールで、古今東西の美術にまつわる作者の丁寧なリサーチには頭が下がる。
    それでいて、一般読者がついていけないようなマニアックな次元まで走ることはない、そのバランス感覚も絶妙だ。
    また、実在の美術品をアイテムに使いながら、事実を上手に広げたり膨らませたりしてエンターテイメントとして成立させる手腕には脱帽する。
    まるで秘匿された美術品そのもののような、隠れた名作。
    是非、多くの人に読んでほしい。

    5人の方が「参考になった」と投票しています

  8. パノラマ島綺譚 へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    うつし世はゆめ よるの夢こそまこと

    江戸川乱歩という人は、色々言い方はあるにせよ、稀代の妄想家であった。
    原作の小説は、乱歩の妄想が肥大し、炸裂し、現実を侵食するような凄みがあった。

    その、文字で綴られた狂気じみた妄想に、果たしてどんな「絵」を与えられるのか。
    漫画としての勝負どころは、そこだったはずだ。
    そして、丸尾末広は、その勝負に勝った。
    乱歩との勝負に、ではない。
    乱歩の世界にビジュアルを与える、という勝負に、勝ったのだ。
    私はこの小説の漫画化として、これ以上のものは望めない。

    「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」。
    乱歩はサインを求められると、決まってこの文句を添えたそうである。
    その信条に寸分違わぬ小説であったし、また、漫画であったと思う。

    4人の方が「参考になった」と投票しています

  9. 呪いの招待状 へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    「お約束」の拒否

    読み始めると、止まらなかった。
    何ポイント献上したかわからん。
    私がオムニバスを好きなこともあるが、それにしても、毎回、見事な安定感、そしてテンポのよさ。

    何が凄いって、作品として、一貫して冷徹にルールを守っているところだ。
    主人公は依頼人の寿命と引き換えに呪殺を請け負う死神みたいな存在だが、あくまで漫画の主人公だ。
    だから普通は、もうちょっと融通が利く。
    つまり、ルールを破る。
    漫画の展開として、都合のいいことをやる。
    具体的に言えば、「いくら何でもこの人が死ぬのは可哀想だろ」という人は、殺さない、とか。
    言い方は悪いが、「死んでもいい」と読者が感じるようなキャラを、被害者に設定する、とか。
    一度は請けた依頼でも、それが依頼人にとってあまりに悲劇的な結末(例えば勘違いによる呪殺など)をもたらす場合には、それを教えてやってキャンセルさせてやる、とか。
    そういう展開は、基本的に、ない。
    そういう甘さが、この漫画にはない。

    物語としてサクッと感動を演出できるはずの「お約束」よりも、冷徹にルールを守ることを選んでいる。
    そのぶれない姿勢は、作品として、とても美しいと思った。

    4人の方が「参考になった」と投票しています

  10. ソラニン へのレビュー

    評価:5.000 5.0
    揺さぶられる

    浅野いにおという作者は、若者の漠然とした不安感みたいなものを描くのがとても上手い。
    その不安感が、時代を反映したものなのか、若者に普遍的なものなのか、個人の問題なのかは、わからない。
    でも、彼らの気持ちは、すごくわかる。

    たとえば、ゆるい幸せがだらっと続くこと、それで満ち足りている気がするんだけど、これでいいんだ、って気もするんだけど、心のどこかでは「本当にこれでいいのかな」って迷いが、「自由」とかいう不確かな魔物の囁きが消えなくて、何かになれる気もして、何にもなれない気もして、何にもなりたくない気もして、だいたい、このゆるい幸せだって、いつ消えるともしれなくて、いつか不意にソラニンみたいな悪い芽が出て、さよならが来るかもしれないじゃん。

    そういう不安感は、彼らのものでもあり、私のものでもあった。
    かつては、という話だ。
    私はいつの頃からか、自然にその場所を抜け出し、ゆるい幸せを守るために生きることを迷わなくなった。
    けれど、かつての思いの名残りみたいなものは、今でも私の中で、ライブハウスの残響のように微かに鳴っていて、それをこの漫画にどうしようもないくらいに揺さぶられた。

    読んだときも、ちょっと泣いた。
    が、翌日、仕事に向かう車の中で、アジアンカンフージェネレーションの「ソラニン」を聴きながらこの漫画のことを思い出して、涙が止まらなかった。
    そんな漫画って、ちょっと凄いな、と思った。

    4人の方が「参考になった」と投票しています

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