5.0
奪い去る
徹夜で読んだ。
読み終えたとき、自分の中の何かがえぐりとられているのを感じた。
それが何なのかは、私の言葉の能力では表現できないものだったし、今でもそうだ。
ただ、読む人に何かをもたらすのではなく、読む人から何かを奪い去るような漫画に出会ったことは、衝撃だった。
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徹夜で読んだ。
読み終えたとき、自分の中の何かがえぐりとられているのを感じた。
それが何なのかは、私の言葉の能力では表現できないものだったし、今でもそうだ。
ただ、読む人に何かをもたらすのではなく、読む人から何かを奪い去るような漫画に出会ったことは、衝撃だった。
おやすみプンプンの広告がしょっちゅう出てきてて、すごい気になってました。
読み始めてみたら、広告の不倫の内容とは全く違ったけど、続きがきになって、気がつけば1000p消費してました…。
なんだか読んでると、不安が掻き立てられるような、不思議な気持ちになります。
幸せばかりが人生じゃないけど、人の心に潜む闇の破片が散りばめられてるからかな。純文学を読んでいるような気持ちになります。
哲学的な内容が好きな方にもおすすめだと思います。
「デデデ」しか読んだことないんですが、
他の漫画も、この作品のように未来に対する不安をテーマにしたものが多いのでしょうか?
自分達の世代で言うと、1999年に人類が滅亡する?という予言を
けっこう真面目に信じていました。
実際には、そんなことなかったけれど。
ああいう「宗教」っぽい脅しで、人の心は乱れるもの、ということを学習させてもらいました。
子供は、何でも信じやすくて。
それでいて、残酷で。いじめられっこが、いじめられてても無視できる。
身近な不安や、人の心の怖さを描かせたら、浅野先生は天下一品だと感じました。
好き嫌いがハッキリ分かれると思います。
とても大好きな作品ですが、無闇にオススメできない。
「鬱漫画」と称されることの多い作品で、実際にかなり気分は沈みます。読んでいて気持ち良くはない。
それでも引き込まれて一気に読んでしまう。
子どもの頃のプンプンが本当に無垢で可愛くて、後半ふとそれを思い出してノスタルジックな寂しい気分になります。
プンプン以外もみんな、子どもの頃は無邪気で楽しそうで可愛かったのに…と切なくなる。
ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない最終回が心に残ります。
初見で「なんだこの絵は…そしてなんだこの意味のわからない行動をする大人たちは…」と思っている方も、途中を読み飛ばしたりせず最後まで読んでほしい。
主人公のプンプンが青年になるまで物語は続く。その筆致のリアルさはただただ凄い。
深い深い哀しみを与えてくるけど、それでもなお生きなければと思わせてくる優れた作品。
私はベティ・ブルーやノルウェイの森をどうしようもなく思い出した。
アカシックレコードや聖書の研究をしている人にもおすすめ…というか感想を伺いたい。
小学生の時のプンプンが小鳥みたいでかわいい。登場人物はリアル寄りの絵なのに主人公が別の生物なのがすごい発想だなと思った。描かれるストーリーが現実を突き詰めている。
自分の家庭環境が複雑だったこともあり、感情移入しすぎてしまってこれは私かと思うくらい辛い場面もあったけどなんだか一人じゃないんだと思える作品だった。物語が終わった後も、プンプンの人生に幸せがあることを願うばかりです。
ハッピーエンドではないかもしれないけど唯一、孤独に寄り添ってくれる優しい漫画です。
プンプンは周りからはきっと普通の男の子にみえている。
とても真面目で繊細で感受性豊かな子。
だからこそ悩み、流され、苦しむ。
プンプンも、周りの人達も不完全。
強く見える人にも弱さはあるし、
弱さを強さに変えて逞しく生きる人もいる。
生きることをやめる選択をする人だっている。
生きていれば理不尽が降りかかることもある。
みんな不完全。
周りに心配してくれる人がいるのにどうしても孤独が埋まらない。
ラストの彼が起こそうとした行動の心情も、彼の周りから見たら何が不満だったんだろうと感じるだろうけど。
プンプンのストーリーを追っていった人は理解できると思う。
現代社会の普通の人達の中身を描きに描いた作品。
絶対完読はしないだろうなと思いながら、やっぱり気になって、後半は一気読みでした。
生きる、上手に生きられなくても、生きていく。目の前の一つ一つを乗り越えながらなんとかやっていくことが生きるってこと。上も下もなく、自分の課題をただこなすこと。
関係ないかもしれないけど、読後、そんなことを考えていた。
プンプンの形状は青年期に怖いように変貌し、読んでいくうちになんとなくその象徴を理解して行くような感じです。
プンプンの屁理屈とか暗さとか、嘘も、プンプンの少年期の体験からというところ、そこに優しさ故の壊れ方というものを感じます。
それと、愛子ちゃんの哀しさに胸を抉られた。
荒唐無稽な感じもあり全員に受け入れられる作品ではないかもしれませんが、私は読んで良かったかなと。
終始、プンプンのバカーと思っていたけど。
ひとまず無料分だけ読ませてもらいました。すごくシュールな世界観。
主人公のプンプンだけ、なぜ人間として描かれてないのか?とかその辺りは、この先明かされる時が来るのかな?
プンプンが好きになった転校生の女の子。
実は暗い側面を持っている事を知ってしまったプンプンは、これからどうするのか、このままこの女の子とどこか遠い所に本当に行くのか、、
とても続きが気になります。
プンプンの未来に幸あれ。
狂気と美が混在する、恐怖。プンプンが一見可愛らしい見た目に描かれているけど、まるで神を表現しているような、具現化出来ないものを何とか表現するために「プンプン」として描いているような感じに思えました。愛子ちゃんにも狂気を見たけど、後半の異形となったプンプンに凄く胸を摘まされ、恐ろしさを感じて、ズドンと作品が胸に重く残りました。恐ろしいのに何故か神秘を感じる、芸術的な作品でした。