みんなのレビューと感想「妖怪の飼育員さん」（ネタバレ非表示）

妖怪と現代

動物園のように妖怪を展示する「妖怪園」を舞台にしたコメディ。

私のような妖怪オタクには素晴らしい拾い物だった。
妖怪園、行きたい。
マジで行きたい。

かつて、水木しげるが「妖怪保護区のようなものを作りたい」と話していた。
時代の変化とともに妖怪は絶滅の危機に瀕しており、保護する必要がある、というのが水木しげるの主張だった。
冗談のように聞こえるが、マジな主張だったのではないかと私は思う。
そして、動物園の役割が、時代とともに、単なる「見世物」ではなく「保護区」も兼ねるようになってきた(パンダなんかはその典型だろう)みたいに、この漫画の妖怪園も、そんな保護区として感じられ、心が温まった。

基本的にはコメディで、それぞれの妖怪にからめた時事ネタの使い方が、実に上手い。
爆笑、というより、微笑みがいっぱい、というタイプのコメディである。

時代が変われば、人も変わる。
妖怪も変わる。
水木しげるが言ったように、現代の夜は明るくなりすぎたし、妖怪たちはもう、江戸時代のような姿では、私たちの前に現れてはくれないだろう。
それでも、妖怪という素敵な存在は、その姿を自在に変えながら、この国で、ずっと生き残っていてほしい。
私はそう思うから、その生き残り方のひとつの形を、この漫画の中に見たような気がして、何だか感動してしまった。

本当にありそう

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現代社会に妖怪が生き残っていたら、本当にこうなってたんじゃないかなあ。と思うくらいに細部まで考えられてある「妖怪園」。
行きたい…！
妖怪の生態についても、ただの古典の引用ではなく作者独自の設定が盛り込まれていて、それがまた物凄い説得力。デザインも素晴らしいです。
名作漫画のオマージュや時事ネタ、芸能ネタなども妖怪にうまく絡めてあって笑いどころ豊富。個人的には河童、鬼、マンドラゴラの回が特に面白かった。
後半は中国妖怪とのバトルシーンも増えますが、基本的にほのぼの楽しめる漫画です。

おススメ！

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まず、タイトルの『妖怪の飼育員』という職業が気になり、冒頭では動物園ならぬ『妖怪園』！（笑）
しかも、大都市なら一つはあるらしい、妖怪がありふれた設定が面白いです。

妖怪とふれあいができたり、お客さんに特性を知ってもらうつもりの仕掛けで当の妖怪がぐったりしちゃったりと妖怪園に行ってみたくなりました。

妖怪を面白おかしく描くだけではなく、伝承や生まれた地域、背景もさりげなく紹介されていて民話の要素があるのもポイントです。

面白い！！

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無料分を読みましたが、斬新な発想でとっても面白いです！！

妖怪の動物園ならぬ妖怪園…どの妖怪も見せ物としていると怖さが激減どころか、緊張したり見せ場がなくてヤル気がなかったりで少し可哀想(笑)

やはり、いないはずの所でいきなり出会うから怖いのであって、見せ物になっちゃうのは違うかな？と。でもそこをあえて物語にするところで面白みが出てくるんですよね！ほんとにそれぞれのお話で笑えます。

妖怪たちがキモかわいい！

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ここの妖怪園に行ってみたい！すねこすりに懐かれている鳥月さんが羨ましい。小豆洗いの悩みにお笑い芸人のように寄り添ったり、それぞれの妖怪たちの特性に寄り添っているから鳥月さんは懐かれるのですね。いろんな個性豊かな妖怪たちが出てきますが、私は相撲大好きでTV中継に熱中するカッパたちが一番好きですね。懸賞金を数えたり、横綱の無気力相撲に文句を言ったり亡くなった祖父を思い出しました。

なるほど～！

タイトルだけでこれは！！とピンときてとりあえずためし読みから手に取りましたが、妖怪園の入口からしてもうワクワクしてしまいます。また、そこがまたよく知っている場所なので、この作品の主旨がすぐ分かりました。
妖怪園、てお化け屋敷のようにも聞こえるけど、人間の日常の生活と共に存在し得た妖怪が、現在は保護対象となっていること、って環境保護と似かよっているなあ、と感じます。
これからどんな話が繰り広げられるのだろう、ポイントがたまったら一気読みしようと思います。

怖くないです

妖怪のお話なので少しは怖い要素があるのかな？表紙はかわいいので余り怖くないのかな？と興味を持って読みました。
無料分だけですが、人間に対して悪さをする妖怪はいませんでした。

例えば河童も来園者を水の中に引っ張り込む
などと言うよく知られたエピソードではなく、お相撲好きな面を取り上げてのお話でした。
妖怪園で飼われているので、野生の妖怪とは違うんですね。少しゲゲゲの鬼太郎をイメージしていましたが、全然かわいくてホッコリした妖怪たちでした。

鳥月ちゃん可愛い

妖怪がきちんと妖怪してる。人間の感性とは確かに違うのを、しっかりと描写されてて読んでて楽しい。
あと、各所にオマージュやパロディが隠されてて知ってる作品がオマージュされてると、おっと思うし、知らなくてもオマージュされてるなって分かるような描き方をされてて、凄いと思った。
主人公の鳥月ちゃんも、不思議な感性しててそれがまた魅力的。

こんな妖怪園、あったら行きたい。
コミカルに描かれていて、人間と上手く絡んで時には笑える楽しいマンガ。
水木しげるさんには見えていて、妖怪と人間ぼ共存共栄を考えていたのでは？と思う。
妖怪、まだ何処かに居るのかな。
妖怪が居た時代、まだ人間も捨てたもんじゃない時代だったのかも。
水木しげるさんがこのマンガを見たら何て言うのかな。

その発想はなかった

妖怪を展示する妖怪園、という発想はなかったです。
話はコメディでテンポよく進みますし、登場人物もそれぞれキャラが立っていて面白いです。
出てくる妖怪たちも、飼育されているとかではなく保護区的な立ち位置でなるほどなと思いました。
妖怪に対する造詣も深く、途中熱い展開もあり飽きずに読めます。
おすすめです。