4.0
パンクとしての漫画
時代、と言ってしまえばそれまでなのだけれど、今では(コンプライアンスの関係上)とても少年誌では…というか少年誌でなくても、連載できるような漫画ではない。
これを天下のジャンプでやっていたのだから、やはり、ずいぶんおおらかな時代だったのだろう。
過剰な下ネタ、パロディと呼ぶにはあまりに悪意に満ちた他の漫画の引用、同時期に連載にしていた他のジャンプ作品への誹謗中傷、編集者のプライベートの暴露など、過激というラインを超えて、酷すぎる掟破りの連発であり、こんなの、本当に、よく連載してたなあ。
信じられない。
権威や非難を恐れず、破壊的に突き進むという意味では、木多康昭ほどパンクの精神を体現した漫画家も、そういなかったのではなかろうか。
もちろん、その道の先にはあっけない破綻が待っていたわけだが、それはそれで、この漫画らしいと言えないこともなかった。
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