2.0
ついつい読ませる惰性の魔法
愚かな男女のあれやこれやが描かれるが、特に、何もない。
微笑ましいとか、心暖まるとか、身につまされるとか、リアルさが痛いとか、ギクッとするとか、何もない。
味が薄いというか、ほとんど味がない。
ただ、一話一話がサラッと読めてしまうせいで、あと一話、あと一話、と惰性で読ませる妙な魔力はある。
味がないのに食べ続けてしまう、節分の豆のような漫画である。
ネットで一話ごとに漫画を買わせる時代、こういうのも商売としてはアリだろうな。
ただし、魔力が解けた後には、後悔が残る。
それは、恋の魔法から覚めた後にやって来る、「何であんな人と…」という感情によく似ている。
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