4.0
面白かったので1時間強で全読み切りました
エマージングはコロナウィルスよりはるか前の20年くらい前にコミックモーニングに連載された漫画で、エボラ出血熱に似た新型ウィルスによるアウトブレイクを描いたもの。作者さんにしては、霊や怪物、心霊現象、グロシーンがなく異色な感じだったが、テンポが速く続きが気になったので一気に読んでしまいました。
臨床医小野寺さんや関口さん、女子高生あかりちゃんとその彼氏、厚生省の平山係長、感染センターの森さんなど魅力的な人物であり(ウィルスフリークの森さんは嫌う人もいそうだが)など魅力的な人物が多く、マスクが市場から切れたり、医療体制の弱点、ウィルスの海外依存度の高さ、マニュアルがなく政策が後手に回るなど、実際にコロナで送ったなと思われることが多くおもしろかった。
終わり方が急だった(週刊誌連載漫画だったので打ち切りになった?)のは賛否が分かれるかもしれないが、だらだらと長く続くのに比べはるかに良かったと思う。空気感染に含みを持たした記述も良かったと思う。あかりちゃんの「私の身体には大島君の血清が入っているんだもん。どんなバイ菌でもやっつけてくれるもん。」というセリフ可愛かった。
若干残念だったのは、アメリカ映画「アウトブレイク」のような街ごと消滅させるとかの緊迫感がなかったことだが、人権の重い日本では漫画といえども難しいのだろうな。
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