1.0
人気あるのが不思議 偽物の正義
人の「復讐してやりたい」「あんなやつひどい目にあえばいい」という妄想を叶えてくれる、現実にはあり得ない漫画。
強くて残虐な主人公が復讐するという
スカッとするとということだけど主人公がやってる事も犯罪だよ。
復讐に値する理由があるなら相手を残虐にころしてもいいという概念は間違っていると思う。
あんな事をした奴に対しては残虐な願望を抱いてもいい
描かれている加害者達は人の心を持ってないような「悪者」として、読者皆の怒りを買うように描かれている。
そしてそいつに復讐する、
それを正義だと正当化するのを助長するような漫画。
そういう間違った正義は大きな歪みを生む。
被害者にとってはそれは正義だとしても、
相手を●してやりたいと思っても、それを叶えることが正しい道じゃない。
大事なのは加害者をどうこうすることではない。
辛くて苦しい怒りや恨みと自らが向き合えることこそが大事だと思う。
人の心を持ってない人は存在しないのに、そういう描き方をすると悪い事をする奴は人間の扱いをしなくていいという風潮につながる。
そしてそれは事の大小をだんだんと区別しなくなる。
そうすると「あいつは私にとって迷惑だからひどい扱いされても関係ない。むしろ痛い目にあうべきだ」とか
「あいつの考えてることは理解できないからひどい目にあっても構わない」という考えに繋がる。
それは他人の立場になって考えられない人間や、偏見や差別につながる。
一度でも過ちを犯した人はひたすら誹謗中傷されまくって表舞台に戻れないこともそうだよ。
自分とは違う価値観を持って生きていても少しでも批判されるような要素があれば一生批判されるの?残された道は一生日陰で生きていくか、それなら自殺を選ぶか となるよね。
人として間違ったことをする奴は人でなしだから頃してしまう のではなくて、その行為が間違っていたということを身をもって体験して考えを悔い改めるべきだと思う。
間違ってるから、間違ったことをしたから、こいつは人でなしだから●ろすっていうのは、いつまでも歪みを生み続ける考え方だ。
そしてそんなことをしてスカッとするような漫画は、それを助長させるだけ。
一時的にはスカッとするかもしれないけど、現実にはあり得ないし、自分や多数の人からみた悪人はこ●してもいいという考えを助長してる。
それがこの漫画に感じた違和感
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