5.0
咲坂作品のなかで一番好き!
長文です。すみません。
ストロボエッジ→アオハライド→思い思われと、最近の咲坂作品は全話購入し、何度も読み返すほどハマっています。そのなかでもアオハライドが一番好き!三作品のヒロインを比べても、双葉ちゃんに一番共感できました。
同性の目が気になって、わざとガサツに振る舞ってしまうところも、周りから浮かないように立ち回るところも、すごくよくわかります。少女漫画あるあるの鈍感系ヒロインは苦手ですが、双葉はちゃんと計算もできて空気も読めるリアルな女子高生なので、感情移入して読めました。
洸のちょっと斜めな性格もいい!意地悪なのか優しいのかわかりにくい言動・・・いるいる、こんな高校生男子!
でも本当は、ノートに好きな女の子の名前を書いちゃってたりして。内面かわいすぎか!笑
洸が、前進と後退を繰り返しながらトラウマを克服していく様子も、とてもリアルでした。「なにかの出来事をきっかけに一発でトラウマ解消!」みたいなこと、現実にはまずない。洸のように、日々揺れながら緩解していくものだと思うから。
その辺りの作者さんの洞察の深さが、作品のクオリティの高さに繋がっているのだと思います。
脇役の面々も、それぞれにキャラがしっかりと描かれています。特に小湊くん〜!大好きだ!!
双葉に恋する冬馬くんについては、これだけ優しいコがここまで強引になれるものかな?と首を傾げたくなる場面もありましたが、「少女漫画 当て馬選手権」を開催したら確実に上位入賞するであろう、素晴らしい働きでした。
なにより特筆すべきは、咲坂先生の表現力!!画力の高さはもちろんですが、リーダース研修の夜のシーンとか、踏切のシーンとか・・・なぜそんなに素敵な描き方を思いつくのか!と鼻息ふがふがしてしまいました。個人的には、史上五本の指に入る少女漫画家さんだと思っています。
一点だけ気になったのは、洸の涙袋の描き方。目の下にクマがあるように見えてしまい、いつもなんだか疲れているみたいなのが残念でした。
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