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人の死に様に生きざまが見える
死者があの世に行く前に手続きに訪れる死役所。
死産してしまった赤ちゃんから通り魔殺-人鬼まで、実に様々な死者がやってきては手続きの際に己の死に際を顧みます。
その死に様は生き方がそのまま表れており、人との接し方や「正しさ」の在り方まで色々な事を考えさせられます。第一話の自殺した中学生のお話だけでもかなり趣深く読みごたえがあって色々考えさせるので、未読の方はぜひお試しください。
主人公のシ村さんは常にお役人スマイルが貼り付いたある意味無表情な人ですが、ごく稀に貼り付いた笑顔が消えて素のシ村さんがあらわれて興味深いです。
それにしても気の好いハヤシさんや控え目なシラ神さんといった職員の面々もみんな死-刑を執行されて亡くなったんですよね…
皆さんごく普通の人々で、とても極悪人には見えないだけにちょっと気になります。
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