5.0
水の聖女最強説
やたらタイトルが長いので、紙書籍を対面で注文するとしたら、「寿限無」みたいなやり取りになるのかなぁとか、略式タイトルで呼ぶににしても、略しようがないなぁとか、ちょっと編集サイドで考えたくなる、奇抜なタイトルの作品です。口上も多少ヤサぐれているので、どれだけスレたヒロインかと、ちょっと不安に思いましたが、全然そんな心配はいりませんでした。柔軟で逞しい精神の持ち主…それが今作のヒロイン、水の聖女アニエスです。
それにしても、水魔法の使い手で、世界で唯一の水の聖女?何それ、最強じゃん!だって、この星に棲む生き物には、絶対水が必要だし、そもそも地球の7割は、水で覆われているしだし…あれ?このお話、地球設定だよね?とにかく、「水」をどうにかされちゃあ、この世界では生きていけないのです。作者さん、目のつけどころが確かですねぇ。そしてトリスタン、ベタだけれどアホですねぇ。
追放されて?意味もなくいろいろな国を巡るのではなく、仲間が増えることで、物語に厚みが増しました。自分の考えをしっかりもって、適切な行動ができる、実は天下無双のアニエス。彼女がヒロインなら、この先も楽しく読んでいけること、間違いなしの作品です。
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