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悠久の竜生
森に産まれおちたその卵は、知らず親を亡くし猫に育てられる。
猫として育ち、猫を家族として、そして自身が猫(ケットシー)ではなく竜と知る。
悠久の時を生きる竜はやがて、猫を守り、育て、旅立ちを見送る。
猫達は広い世界のあちこちへと心の赴くままに暮らし、彼らの出会いは行く先々で物語を紡いでいく。
仔を授かった猫達は、竜守る森で産み育て、一人立ちを迎える──。
めぐる年月の中で、竜は風にたなびく旗のよう。
どうか孤独を感じる事なく、この竜の一生が続くようにと祈りすらおぼえる。
この作品、私はとても好きです。
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