4.0
みんな違って、みんないい
「みんな違って、みんないい」金子みすゞ氏の作品が、特に好きというわけではないけれど、このフレーズは好き。自分のことも、肯定してもらえているような気になるから。
それは、出産に関しても同じ。産むも、産まないも、産めないも、人それぞれ。それが、選択したことであっても、選択させられたことであっても…みんな違って、みんないいと思う。
母親が何歳であれ、最終的に産むことを選択し、この星に新しい生命を送り出すって、素晴らしいこと。医学の進歩で、受精〜着床までは人為的に行うことができても、出産そのものは、まだまだ女性だけに託されている。どんな条件下であれ、一人の女性が決心し、命をかけて出産に臨み、新しい別の命を送り出しているという事実を、もっと大切にしてもよいのではないか。
出産後の女性の働き方については、ネガティブに表現されているものが多いが、個人的には、以前と比べれば格段に条件が良くなっていると考える。それは、過去の働くママとパパたちが、少しずつ少しずつ社会の「常識」を変え、意識を変えてきたことの積み重ね。ならば、これからもっと出産・子育て環境のよい未来がやってくると信じたい。
大切なのは、声をあげること。この作品を読んで、共感、肯定、否定、やっかみ、嫉妬、どんな感想をもってもいいと思う。そのリアルな声が、誰かの目に留まり、社会を少しずつ変える波になっていくと信じているから。
- 0