5.0
確かに出来過ぎな話だけど
一条ゆかり先生のよくあるパターンの、女性は長生きだから、年下の男性と…というのは良いと思います。就職とか早く産まなきゃとか悩みも多くてただでさえ体調が揺らぎがちな妙齢の女性をグイグイ引っ張っていく若い性欲ざかり(失礼!)の美少年。
古い作品なのでジェンダー観からしたらもちろんカチッとくる部分はありますけど、楽しく読めます。子供の頃のトラウマや素敵で魅力まで感じていた父を亡くしたトラウマは深いんだろうな〜、でも潔い主人公。昔の話なら、その父の兄弟(足長おじさん的な叔父)も資産に困らない美形の芸術家なんて いい話じゃないですか。
私も学者で素敵な伯父がいて、やはり子供時代から何かと逃げ場にも教師にもなってくれ、大人になっても誰にも話せない相談ができ、大好きです。そういう芸術家なりロマンスグレーなりの男性はなかなか日本にはいないから珍しい話なんでしょうけどね、やはり血が繋がってれば全ての面で真の味方ですよ。主人公の叔父は、性的なことまで触れたかもしれないけれど、遺して逝ってしまったかもしれないけれど、けして主人公が傷つくようにはしていないと確信しています…から、嫌悪感なく読めました(((((しかし若いのにキチンと遺言作っておくのも偉い←私も伯父を急かそうかなぁ 笑)))))。
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