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5.0
タイトルの『花園さん』の周囲のひとたちの語りからで、肝心の『花園さん』がなかなか出てこない。
どんな子なんだろう、どんな風になるんだろう。
先をどんどん読み進めたくなって、徐々に『花園さん』にフォーカスが向けられていく過程がうまいなーと思いました。
この作者さんの画はもともと綺麗で好きでしたが、少し目の描きかたが変わったような？女の子の描き分けもしっかりしてあって、うまさに磨きかかっています！
28
5.0
他の方のレビュー通りです。
題名にもなってる主人公だろうと思われるキャラが、中々出てこないのに驚きますが、脇役さんの番外編から始まるみたいな、普通と逆パターンのクローズアップの仕方が面白い。最後に話が見事に繋がって行くのが良かった。
脇役さんたちの、徐々に自分の気持ちに気づいて行く心情も丁寧に書かれてて共感できました。
女性が女性にきれいと云う時の、言葉とは裏腹なあの呪い…若いと言われるのと同じで本当あると思います…解けて良かった(笑)
設定については確かに実際こうはならない、リアリティーはないかも。
でも周りに流されず自分を見失わない素直さや、幸せを掴む為に自分の弱さを認め強くあろうとする姿勢は、現実もこうであって欲しいと望んでしまいます。
題名も他の作品を彷彿とさせるようですが、私はそちらを見てないのであまり気になりませんでした。
個人的にはもう少し評価されてもいいかな…ということで、★5つけます。
21
5.0
主人公=花園さんの姿を敢えて見せず、花園さんによって何かしらの影響を受けた周囲の人々にスポットを当てて展開してゆく前半が、まず、とても魅力的だった。
この描き方は、花園さんを直接描写する以上に、花園さんのイメージを雄弁に語っていると思った。
花園さんをどんなに美しく描いても、描いた瞬間、それは描いた以上のものではなくなる。
しかし、直接描かない限りにおいて、私たちの想像の中で、花園さんの美しさと神秘さは無限だからだ。
周囲の人々のエピソードの中では、演劇部の話が一番好きだった。
恋でも愛でもない、友情や尊敬でもない、憧れともちょっと違う、ただ、誰かが美しいというそれだけのことが、あまりに決定的に人を魅了してしまうことがある、という瞬間の説得力とリアリティー、けれど、せっかく気づいたその感情がもはやどこにも繋がっていけないという切なさと、それでも何もせずにはいられなかった若くて瑞々しい力、拙い垂れ幕に込められた本物の気持ちには、涙が溢れた。
後半では、花園さんもまた、彼女なりの呪いと地獄を抱えていたことが、わかる。
どんなに美しくても、皆から憧れられても、羨まれても、恵まれているように見えても、生きてゆくということは、ただそれだけで、多分、ハードモードなのだ。
天才も凡人も、善人も悪人も、きっと誰もが、自分の内には、何かしらの呪いや地獄を抱えて生きているのだ。
私はそう思うから、いくらストーリーが非現実的な展開に見えようと、この漫画が描いた、人の美しさの内に秘められた呪いと地獄のリアリティーは、本当に素晴らしいと思った。
14
5.0
賛否両論あるはずですが私は好きなお話です。相変わらず絵がキレイ。
他の方もおっしゃる通り主人公の花園さんが中々出てこなくて、花園さんへの興味がどんどん増していき非常に上手い演出です。
内容が高校生の妊娠とベビーな内容の割にはキレイに収まり、周りも良い人ばかりで読者によっては納得出来ないかもしれません。
私の知人で高3で妊娠して高校卒業した後、出産した子がいますが、10代で出産するリスクはあると思いますが、偉いと思いました。
未成年が妊娠したら中絶の道しかないのもどうなんでしょうか？
花園さんの家族や同級生、先生、そういう優しい人達も絶対いるはずです。
世の中、嫌な人もいれば優しい人もいるんです。
私は花園さんの周りの人達のような優しい人間になりたいと思いました。
6
5.0
透明感溢れる美しい物語。
主人公の少女を取り巻く無責任な噂を丁寧に書き込むことでレリーフのように本人像が浮かび上がる手法には脱帽しました。
リアリティーがないとの批判が散見されますがマンガに夢がなくてどうするんだ。
残念ながら私たち夫婦は子供に恵まれなかったけれど、子供がいたら読ませたいマンガであることは間違いありません。
リアリティーショーとか実録マンガが好きなお姉さま方には物足りないのでしょうが、私のような還暦近いオッサンが読んでも心が洗われるような物語でした。
1
5.0
読む前は「花園さんって不思議系女子なのね、年の割にしゃんとして大人びてて、まわりの同い年の女子なんかより精神年齢高め〜〜みたいな感じで、きっとどこかの年上男性とデキた話なのね」
と思ってました。
「でもそんな精神年齢高めって感じでも子ども作っちゃうとか浅はかなのね」とも思ってました。
でも読み終えてみたら、花園さんはごくごくふつうの女の子で、
やっぱり16歳での妊娠は後悔するよね、苦しかったね、でも頑張ったね、これからも頑張れ！と思えるような女の子でした。
実際母になって10年たつと、
なんやかんや２０歳くらいで産んでる子が一番うらやましいなと思います、子どもが大きくなっても若いってうらやましい！何でもできるぞー！
1
5.0
周囲が勝手にチヤホヤしてもてはやして作り上げていった〝花園さん〟と、本当の花園さんは全然違うものでした。
花園さんを取り巻く登場人物たちそれぞれの物語を通してだんだん本当の花園さんが見えてきます。
そして最後は花園さんの本人の物語。
本当の花園さんは勉強が苦手で、学校よりも好きな人と一緒にいたくて、少し幼稚さが残る、後先考えず浅はかな行動もとってしまう、どこにでもいそうな16歳の女子高生。
それぞれの目線から見た物語でどんどん想像力をかきたてられ、大人びた〝花園さん〟を想像したところに、蓋を開けてみたら、容姿は端麗だけど中身は普通の女の子の花園さん。
その展開がわたし的にはリアルでグッときました。
絵もきれいで、登場人物たちの心情を丁寧に描いている作者さんだなと思いました。
0
5.0
高校生通しの妊娠出産がテーマで賛否あるでしょうが、私は良いお話だなと思いました。
30年くらい前の少女漫画にありがちなストーリーで懐かしかったです。
最近のストーリーはファンタジーは好まれないけど、漫画だからこそファンタジーもいいのかなって。
こんなカップルがいて、両親がいて、先生やクラスメイトがいてめちゃめちゃ素敵じゃないですか。
中高生時代に戻ったような気がして嬉しかったです。
0
5.0
他の方も書かれてますが、1番驚いたのはストーリーの順番ですね、花園さんが出てこないので、最期まで出てこないのか？とも思いました。笑
最初から花園さんのイメージが伝わってきて、きっと綺麗で大人しい子でミステリアスな子かなと思いましたが、後半良いように裏切られまして、とても可愛らしかった(^^)
一部一部に、とても感動するところがあり、涙ほろほろと読んでいました。
自身は20代前半なので、ちょうど良くやめましたが、もしかすると20代後半の方々からは子供っぽく現実味がない内容だと思うかもしれませんね…。私は好きですよ(^^)
0
5.0
作者さんの絵と独特のストーリーが好きでこちらも全話購入しました。
ヒロインの花園さんが登場するまで数話あるのも良かったし、登場人物達の心の動きも良かったな。内容に否定的な意見もあるようですが、ピュアな人物像を描かせたらこの作者さんはピカイチだと思います。こういう人達がいて欲しいなって素直に思います。もちろん現実的ではないかもしれないけど、漫画だし夢があっていいじゃない。
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