4.0
大人の「ぬ~べ~」
2020年6月現在、私の中でちょっとした「ぬ~べ~」のリバイバルブームが起きていて、その一環として読んだ。
日常の様々な怪異を霊能力でもって解決してゆく、というアプローチは「ぬ~べ~」と同じだが、決定的に違うのは、本作が「青年漫画」である、という点だ。
「ぬ~べ~」も少年漫画としてはまあまあアレだったけれど、本作はもう、やりたい放題である。
毎回のように女性キャラの服が不自然すぎる激しさで破れる。
まさに大人の「ぬ~べ~」である。
もうお約束の域だが、皆、本当にこれを求めているのか?
まあ、それはいい。
それはいいとして、「大人の」と書いたのは、大胆な描写に限った話ではない。
「ぬ~べ~」が「学校の怪談」レベルの怪異を多く扱っていたのに対して、本作は序盤から、痴_漢冤罪、ブログ炎上、新興宗教、という具合に、「現代の闇」を扱う。
しかし、タッチはあくまで「ぬ~べ~」のそれなので、あまり重苦しくはなりすぎず、私はその塩梅が心地よかった。
唯一、残念だったのは、このサイトでは実質の「第一部」までしか読めなかったこと。
他紙に移籍したとかいう事情はあるにせよ、頼むよ、まったく。
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