5.0
つらい、苦しい、でも良かった
3人の関係がすごく微妙なバランスになっていくとこらから目が離せなくなり、苦しい気持ちを早く成仏させたくて最終話まで一気読みしました。読み終わってまた最初から読み直してしまいました。
3人であの家で過ごした、キラキラ楽しかった日々って1年もなかったんですよね。岬の、幸せだと思ったあの時を思い出して生きてるっていうところが切なすぎました。あと、布団を取りに行ってニケツして送ってもらったのを内緒にするの、こういうのあったなぁ〜と自分の学生時代を思い出して悶えました。登場人物の設定や家庭環境は自分とは全然違うけど、細やかなエピソードの数々に自分と重なる部分があって深く共感してしまうのがいくえみ作品だなぁと感じます。
楡は最初岬とそういうことしたくないと言っていたし、日帆のこと好きだったんだ?と謎でしたが、ただ単に責任感だったのか…最後は楡と岬がお互い素直になれてほんとに良かった。いくえみ作品の登場人物はみんな大人びてるので忘れそうになりますが、ハタチなんてまだまだ全然子どもだよな〜と思いつつ。
胸が苦しくなるのであんまり読み返したくないんですが、またいつか読みたくなる作品な気がします。
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