5.0
なんとなーく読み出したら止まらなかった。漫画でこんなに泣いたのは初めてです。考えさせられるし、決して簡単に読めるテーマではないけど、とても引力のある作品で一気に読み切ってしまいました。
誰しもが一度は考えたことがあるであろう死というもの、感じたことがあるであろうどうしようもない負の感情が描かれています。自身の死、家族の死、友の死、それ以外の人達の死、恨み、辛み、妬み、嫉み、憎しみ、耐え難い悲しみ、底のない不安。それら全てがありましたが、分かりやすいご都合主義ではなく、救いという大層なものでもなく、きちんと光がありました。
前半、主人公や節子さんの煩悩が凄くて、おいおい...と思ったところもあるのですが、ある意味人間の煩悩のリアルとはこういうものだなと、妙に納得しました。個人的には終わり方もよかったです。
泣いても次の日に支障がない日を選んで読まれる事をおすすめします。
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