5.0
最後まで読んで徐々に伝わる登場人物の良さ
いきなり主人公が長瀬と体の関係になって、でも憧れている神谷さんがいて…という状態で、どんな人物なのかよくわからないままスタートします。
でも途中、仕事の向き合い方や、好きになった人との向き合い方など通して、羽村、神谷、長瀬、それぞれの思いや誠実さなどが伝わってきて、徐々に人物が立体感を増して行きます。そうするとハマるんですよね。お話に。
恋にだけ溺れるわけでなく、日常生活や仕事にも向き合わなければならない大人な話で、三角関係でもへんにどろどろ感がなくて、完読しましたが、読後感もさわやかです。
個人的には神谷さんが素敵で、もうちょっと頑張れと思います(多分現実ならもう少しねちっこくなると思う、こんな王子様はいない)が、でもやはりここまでだから、このお話はすてきなのだと思います。
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