5.0
みんな頑張った
未来から届いた手紙から始まる物語。過去に手を入れる話なので、好き嫌い分かれると思います。とりあえず、ただの学園ストーリーではなくもっと深いものでした。
私も、自身の幸せな未来がきちんとあることがわかっているのに 過去を変えちゃっていいの?
大丈夫なのかな…と途中まではハラハラしてました。
だけど、大人になってみんなで悩み考えて出した手紙であり、受け取ったのは高校生の頃の自分たち。高校生なんてまだまだ子供。
なほの鈍臭いところや、翔が1人で背負っていつまでも暗い顔をしているところとか、もどかしくて もー!と思ってしまう場面もあるけど
実際高校生なんてそんな人間できてるわけがない。翔の元カノの先輩みたいなガキみたいなのザラにいるわけだし。
お母さんも自殺や残した携帯で翔を追い詰めてしまったけど…どんなに子供を愛している親でも いつだって正しくいられるわけじゃないし。できる限り翔を守ってギリギリになってしまったんだと思う。
主要な登場人物は、それぞれの立場でできることを精一杯やったと思う。
ラストは少し未消化感があるけれど、
未来を変えたわけではなく 翔が救われるパラレルワールドを作り出せたってことなのかな。
翔がいない同じ結果だとしても…全て別の世界線での茶番だったとしても、精一杯頑張ったことで翔の死を受け入れることができたなら これでよかったと思う。
個人的には好きな作品でした。
- 3