5.0
少年期特有の全能感や未熟さ、家族を含めた周囲との複雑な距離。誰にでもある、あっただろうそんな時期。
(私はここまでオトナな考えをした子供ではありませんでしたが)
それぞれの抱える問題を繊細に描きながら、自分達が戦っているものの正体を知り代償もわかっていて尚、戦い続けるしかない子供達と支える事しかできない大人達の姿に胸が締め付けられました。
至る所に散りばめられた伏線に、最終話を読んだあとに最初から読み返すと、この時のこれはそういう事だったのかと新たな発見がたくさんあるので、作者の物語作りの丁寧さにも驚かされます。
最終話を読んだあとに最初のココペリ編を読み返して、ウシロ達の戦いは終わらない物語から取り出された一部分だけなのだな、と僅かに震えました。
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