5.0
「擬兄妹」あるあるテッパン物語
獅山雨為先生の画、線が伸びやかで、美男美女揃いで、大好きです。今回のテーマは、少女漫画(TLだけど)のテッパン「義兄妹」ならぬ「擬兄妹」モノ、はぁ〜、じれった〜い、何でここまで拗らせたかなぁ〜って感じの滑り出しです。拗れているっていえば、青の差し出した婚姻届、「平成」になっていた(笑) コミックス版では、きちんと「令和」に修正されているらしいですよ。
青に恋心を抱いたものの、「妹」としか見られていないと察し、「兄妹」の関係を貫き通そうと決心した庵。だから、今さら青に「結婚しよう」と言われても、これまでの関係を壊したくなくて、躊躇してしまうのは無理もないこと。
それにしてもこの「兄妹」、ほんっと間が悪いというか、タイミングがズレているというか…庵が青を意識したときは、青に彼女がいた、青が庵を意識したときは、庵が「兄妹」の関係を守ろうと決心した…で、結局何年もすれ違い、う〜ん、テッパンだね。
でも、実は、18歳の頃には庵と結婚しようと決めていた青、そのため、庵の母親にもきちんと話を通していた。その際、高収入が結婚の条件といわれたので、薬剤師にもなった。そして、庵に近付く彼氏候補を、さりげなく排除…これを溺愛と言わずして、何と言う?!
断られても、断られても、諦めなかった青。最後まで読むと、いかに青が庵を大事に思ってきたかが伝わります。庵の母親との約束を守って、20歳になるまで手を出さなかった青なのに、更にそこから5年も待つんだから、これ、本物です。例え、見事な思い違いの結果であっても?!
擬兄妹あるあるテッパン物語、獅山雨為先生の美しい画で、さらにキュン度up⤴️の星5です。
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