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松原タニシの生き方
私は、松原タニシという芸人が全く好きではないし、申し訳ないが、面白いと思ったこともない。
怪談の語り手としても、例えば同じ芸人の中山功太なんかと比べると、というか、比べる気にもならない。
しかし、「事故物件住みます芸人」というポジションは、すごいと思う。
そんなこと、なかなか出来るものではない。
繰り返し、こういう言い方は申し訳ないけれど、自分が芸人として、大して面白くもなく、売りもないことを自覚して、それでも、「売れない芸人」から何とか抜け出すための必死の試みとして今のポジションを築いたのかと思うと、ちょっと胸が熱くなる。
だから私は、松原タニシが語る怪談が本当だろうが嘘だろうが、どうでもいい。
事故物件に住み続けている時点で、どんなほら話だって吹いていいくらいの権利はあると思うのだ。
ただまあ、これが漫画として面白いかとなると、それはまた、別の話である。
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