みんなのレビューと感想「アルテ」（ネタバレ非表示）

あと一歩……

ネタバレ レビューを表示する

ルネサンスの時代に画家として生きることを志す女性の物語。
時代背景の書き込みがしっかりしていて、その時代に女性が自立することの大変さ、それでも自立を目指す主人公アルテの意思の強さなどがしっかり描けていて、好感の持てる作品です。

……が、個人的には、少し惜しい作品のように感じます。

この作品のテーマは、ルネサンス期の女性の自立、絵画、そして……恋愛（？）になるのでしょうか。
全てにおいて、もう一歩深掘りしてほしいところで、すっと話題がずれてしまうもどかしさがあります。

女性の自立がテーマにしては、アルテの自立はあっさり上手く行きすぎる。

絵画がテーマなら、折角ルネサンス期なのですから、もっと緻密にその良さを伝えてほしい。特に描き手としてのアルテの苦労や工夫、感性を見せてほしいところです。

『お客さんのために描く⇒それで良し』　ではなく、アルテが自身のために描いていた風景と、どこをどう変えて良しとなったのか。しっかり描き込んでくれないと物足りない。

恋愛パートは……現在42話まで読み進めていますが、『これ要るの？』　と首をかしげざるを得ません。
恋愛がメインならもっとさっさと恋に落としてそれからジレモダさせれば良いし、一方でスッパリ諦めて画家としての自立をとるなら、あそこまで恋愛にコマ数を割かなくても良いんじゃないでしょうか。

読んでいくと、そうしたもどかしさがドンドン溜まってきてしまいます。

アルテがどのような生涯を送るのかは気になるものの、そのためにこの長い話を課金してまで読むかは、個人的には迷うところです。

無料100話…

ネタバレ レビューを表示する

良い所で終わった…カタリーナ、どうなっちゃうの！？と思いつつ、この先を迷っている所です。
この時代、男性が一人前に生計を立てるのも大変な中で、女性の自立は更に困難なのがよく分かりました。
確かにアルテは上手い具合に繋がって行けて、表面上は順調そうに見えますが、本当はもっと凄く苦労してるんじゃないのかなぁ、と思えます。
その苦労話がほとんど描かれてないので伝わりにくい部分があるのでは？
ただ、アルテが単純で物凄くポジティブシンキングな為、サラーっと流れてる気がします。
アルテはじめ、登場人物たちの暗部がもっとある筈では…？そんな面も読めるとハマる気がしました。

星は中世イタリア描写の細かさと美しさに2つ、女の自立の戦いに1つの計3つです。
無料分を読みきった段階ですが、残念ながらキャラには奥深さを感じませんでした。

元気と根性が取り柄の猪突猛進ヒロインは正直食傷です。ベースは元気キャラであってもいいけどそれだけじゃ。せっかく貴族令嬢というナイス設定があるのだから、隠しても滲み出てしまう気品や教養、社交力、狡猾さなど貴族としての裏の顔みたいなものが見たかった…

ネタバレ レビューを表示する

当時はこんな時代だったのかと、
はじめて知ることばかり。

偏見の目で見られながら、悔しさで奮闘するアルテ。
女性だけでなく、男性も身分で判断されたり格差があると強く感じた。

女性が結婚するときは持参金を持っていかなければならないらしく、
裕福な家は
親が出してくれて
貧しい家は、親に頼れず娘が自分で持参金を稼いで結婚しなきゃならないという理不尽さ。

アルテに心を動かされた人たちが
アルテのことを認めるその瞬間は、読んでて爽快な気分になります。

舞台設定はうまい

よくある中世っぽい異世界ものやゲーム世界の軽々しいお話ではなくて、時代物かつテーマもはっきりした物語で好感が持てるのですが、他の方の指摘にもあるように、もう少しの深い表現があったらなと思いました。
主人公のタフネスも魅力ながら、表情が単調で惜しい。苦境があまり苦境に感じられない。
人物造形がややありきたりなせいかもしれませんが、特に「悪い人物」の描き方を工夫されると読み応えが増しそうです。

男尊女卑の世界

貴族の令嬢が、自身の夢を追って家を出て画伯に弟子入りし、奮闘する物語。

男尊女卑の色濃い時世に、自立した手に職を持つことも許されないのは、昔はどの国でもあった事なのだと感慨深いものがあります。
その様な中、師匠に恋をしていることさえも気づかないほどウブな少女。純粋にひたむきに絵画と向き合う姿にハラハラドキドキしながら読んでいます。
ストーリーはいいのですが、人物の描写が欧風顔からかけ離れていているので、星3で

画家だから

ネタバレ レビューを表示する

アルテの努力や成長は、とても楽しく読ませていただいています。が、ほかの方のレビューにもあるように、アルテの画力というか絵の変化や成長が詳しく表現されていなくて物足りなさを感じます。手の丸みやレースの描き方等は理解できるのですが、女性・貴族出身であるからだけのような。なんかこう…画家としての成長があまり分からないです。そこが残念。
でも、工房仲間やヴェロニカ、レオ親方など登場人物たちは本当に魅力的で楽しいです。

中世のジェンダーフリー

アルテの向こうみずというか無鉄砲な情熱に引っ張られるように読み進めました。ただなぜアルテが男に頼らず一人でも生きていきたいと思ったのか、その根本となるエピソードがもっと掘り下げられていたら、彼女の情熱に信憑性が出てくるのですが…。絵を習う事を反対する母親に、男に頼って生きる事を強いられた、というだけでは少々アルテの信念の裏付けとしては弱い気がします。

最初の方が好きです

ネタバレ レビューを表示する

苦労しながらも、女性が自立して画家になるため頑張る、という話は良かったです。
親方との先が楽しみではありますが、ローマ皇帝の妹？に関わったばかりに、罠にかかって、というところからは、ドラマチックではあるけど、辛い話すぎるので、今後読むなら気持ちが落ち込んでないときに読みます。始めは前向きで明るいストーリーで良かった。

無料分を読み始めたところでの印象です。いつの時代にも、「女だから」でチャンスすら与えられない状況から戦わなければいけなかった人たちがいるんだ、ということを思い出しました。
そんなに簡単に行くわけないだろ！と思う部分も多々ありますが、アルテがどうなっていくのか気になります。
ちなみに、彼女の名前はArtから来てるんですかね…