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面白そうな
面白そうな内容ですね。
孤独死は、特に珍しいことではありません。
現代だからこそ特異な目で見られているだけのことだと思います。
古来、日本には風葬や鳥葬などといった習慣がありましたから、
歴史を扱った仕事をそている人にとっては、
ごく普通の感覚でしかないかもしれません。個人的には。(笑)
例えば〜
京都の化野や鳥辺山。
などには、不要な人の死骸が捨てられてきていました。
もちろん、野ざらしです。
勝手に腐って、鳥獣などに喰われて、やがて自然と
白骨化していきます。
高貴な身分の人の場合でも、死体というのは単なる抜け殻に過ぎず、
特に大切に扱われてきたのは、近世以降にすぎないです。
例を挙げると、嵯峨天皇の皇后・檀林皇后こと橘嘉智子姫、
あるいは小野小町。
「九相絵」というものが有名です。
嘉智子皇后は自分が死んでも、埋葬などせずに、その辺に遺体を野ざらしにしてほしいと
遺言されました。
京都右京区にある帷子ノ辻というのが、その場所だったと言われています。
死体が朽ち果て、腐りただれゆくさまを
世の中の諸行無常とはこういうものだと皇后は人々に伝えたかったのでしょう。
ただ、現代では、腐敗した死体を見慣れていないから、
そして核家族化が進行する一方の世の中ですので、
奇異の目で見られるだけのことです。
「海ゆかば 水漬く屍 山ゆけば 草むす屍」
大伴家持の万葉集の歌でも有名ですよね、その辺にゴロゴロ打ち捨てられている死骸。
戦後の平和ボケによって、孤独死が怖いだのヤイヤイと、取り沙汰されているだけのことと思われます。
私は孤独死こそ本望なタイプですね。
ウジャウジャ衆人にさらされた状態で最期を迎えるのは不快です。
一人静かにひっそりと息を引き取りたい。
「願わくは 花の下にて春死なん その如月の望月のころ」
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