5.0
大人の恋愛物でももっと幼いのがあるのに、高校生らしくないほど落ち着いた真面目〜な恋愛。そして凄く凄〜く切ない!
幼少期の寂しい過去による陰(いん)ではない陰(かげ)があったり、その寂しさを埋めてくれた身体の弱い親友の代わりに未経験でもやり遂げて最高の結果を出したり、その過程で好きな人を強く想うがために心身共に傷つきながらも、好きな人を我が身に宿すように呼吸まで受け継いだり。
受け取り方次第では「重い」と簡単に片付けられがちな想いも、こんな愛し方があるのか・・・それも高校生で?と引き込まれました。
杏と曜太、曜太と父、ユキとなっちゃん…
ズルズルと描くべきではないけども、エピソードの切り方が手前過ぎで、正直ぶった切られた感があります。
曜太が父を殴ったのは良いけど、父が曜太に殴られ「自分の目的のためなら…」の一言で全てを悟らせないで欲しかった。
皆それぞれ自分の気持ちを伝えるために体当たりしてるのに、父は一時は家の処分を考えるも曜太のインハイでの様子を見て譲る行動に出るも、その後一切出てこないし、父も息子とは直接向き合うことなかったし、12年間息子と連絡を絶っていた本当の理由も不明。
もう少し其々の先の生き方を見たかった。
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