5.0
この作品を世に出した勇気がすごい
テーマがなかなかデリケートなだけに、作者さんも出版社も内容を相当検討したのでは?
手帳を交付されるほどではないけれど、生まれ持った'他人と違うもの'のために悩んだり傷ついたりしてきた瑠璃子と神田先生。ふたりが出会って交流する中で自分への向き合い方を見つけていくプロセスの描写がとても良いです。ふたりは根っこのところで似ているのかも。だからお互いに放っておけないのかなぁと思います。
それにしても瑠璃子の成長には驚きです!神田先生だけでなく白河先生にまで気付きを与えてしまうなんて、とても高校生には思えません。
瑠璃子と神田先生関係性がどう変化して行くのか、これからの展開が気になって仕方ないです。最後まで読みたくなります。
瑠璃子の'他人と違うもの'を中心に様々な意見が出ているようです。どれが正しいなんてないのかもしれません。読者みんながいろいろな意見を出して議論を深めることに意義があるんじゃないかなと思います。作者さんの真意もそこにあるのかもしれません…
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