4.0
大金持ちの同級生と入れ替わり、ユートピア建設を試みる男。大正天皇崩御、芥川龍之介の自殺から世相は混乱と動揺の昭和初期である。暗く不安な社会を生きるからこそ、理想郷を渇望したのか。丸尾が描く昭和初期の時代は大正文化の香りを映す画風に再現され、ノスタルジーに胸が締め付けられる程です。江戸川乱歩の世界を極限まで耽美に表現した作品。
by
匿名希望
- 0
大金持ちの同級生と入れ替わり、ユートピア建設を試みる男。大正天皇崩御、芥川龍之介の自殺から世相は混乱と動揺の昭和初期である。暗く不安な社会を生きるからこそ、理想郷を渇望したのか。丸尾が描く昭和初期の時代は大正文化の香りを映す画風に再現され、ノスタルジーに胸が締め付けられる程です。江戸川乱歩の世界を極限まで耽美に表現した作品。
絵にも独特の世界観があるので、乱歩の世界観に全く負けていない。
でも、やはり最後が少し残念です。
最後の明智小五郎との対決がもう少しじっくり描いてくれたら星5つでした。
私は江戸川乱歩さんの作風とこの劇画タッチが合っていて本当にパラレルワールドに引き込まれる感じでドンドン読み進めました〜
しかし...最後の名探偵明智小五郎との対決が呆気なさ過ぎて…てか対決もしてないよね?という終わりで...。
そこのやり取りというか対決をこの劇画で見たかったです。
この世界観はすごい!!っていうか、丸尾末広の画力がすごいのか!?とにかく最後まで一気読みしたー!!こんな迫力ある世界を、もっと、いやそれ以上に引き出せるのは、やっぱり丸尾末広だからなんだと思う。ただ、ラストのストーリーがあっけなく、「え?これで終わり?」って思い、物足りなさ感があったので、★一つ減らしました。