5.0
タイガー・リリィ
全身整形の後遺症に苦しむりりこ。
全てを作り変えて手に入れた身体は崩れていくのも早かった。
激しい頭痛に襲われても、幻覚が見えても もう後戻り出来ないりりこが哀れで悲しい。
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全身整形の後遺症に苦しむりりこ。
全てを作り変えて手に入れた身体は崩れていくのも早かった。
激しい頭痛に襲われても、幻覚が見えても もう後戻り出来ないりりこが哀れで悲しい。
美の追求は怖いなぁ。整形が流行り過ぎて整形顏じゃない普通の顔やちょいブスが流行って来てると聞いた。韓国では。岡崎京子の1番最初に読んだ作品はロックだった。クラブキッズの話。軽かったからヘルタースケルターを読んだ時はなかなか頭から離れなかった。
でしたっけ?梅津先生のお話。
あの作品があってこのヘルタースケルターに続くと思ってもらえたら。
完璧に外見を作り変えたりりこ。
トップスターに上り詰めたはいいが、整形の後遺症に悩まされ、自我はどんどん崩壊していく。
岡崎先生のお話の中ではもっともヘビーかも。大好きですが。
ホラー漫画ではないのに、美への執念や承認欲求が強すぎて、身体が崩れていくところは怖いです。
整形すると同じ顔になる、あの不気味さを描きつつ、華やかな世界に執着しつづける人間臭さが面白かった。
読み返す度にイライラするのに何回も読み返してしまいます。
そして毎回きちんとラストまで読み切ってしまう。
絵も荒っぽくて好みじゃないしりりこはお行儀悪くて下品だし、でも何だか儚げで切ない、独特な魅力。
一般人だって女性は特に肌の不調や化粧ノリの優れないときはヘコむもの。
人前で輝き続けなければならない有名人ならそのプレッシャーは計り知れませんよね。
少し悲しいお話です。
何年も前に読んだ作品ですが、映画化したのを機にもう一度読みたいと思っていました。
りりこは作られた女王様。それが哀れだとも感じます。
作者の岡崎さんの描く漫画大好きでした。
もう読めないのかなと思うと寂しいです。
私は好きですね!ワカママでくそ性格が悪い主人公も珍しいかなと。でも魅力的です。だからあの女マネージャーだっけ?好きで逆らえないのかな?
かなり衝撃的でした。
こういう業界って本当にこんな感じなのかな…。
主役のリリコも、かなりイかれてたし、怖いです。
続きがありそうな?終わり方で、続編があればみたいな…。笑
日本で言うオ*ムに当たるインチキ新興宗教の教祖、チャールズ・マンソンが信者に説いた教えの事だから(内容があまりにも滅茶苦茶な為にヘルタースケルター=しっちゃかめっちゃかとも訳される)、
そっちのお話かと思いきや、舞台は日本で、全身整形した元デブスのりりこの葛藤や苦しみ、悲しみ、孤独、苛立ち、生まれつき美しい後輩モデルへの妬み嫉み憎しみ、
りりこをかつて若くて美しかった頃の自分そっくりに整形させた社長の心の闇(過去の美貌を思えば漫画の絵より映画の桃井かおりの方がしっくり来る)
悪どいやり方で永久に客を掴み大金を巻き上げる整形外科医、
嫌になる程、負の感情が作品の中を所狭しと渦巻いている
だが、マネージャーとその彼氏の献身ぶり、妹との姉妹愛など、強くて確固たる絆の温かさに癒される事も出来る
この作品は、読んでハイ終わりではなく、読み終わった後もずっと頭の中をぐるぐると色んなシーンが浮かび、自分だったらどうするだろう、自分だったらどうすべきなのだろう、と色々考えさせられる
元々物事を深く考えるタイプの人は勿論、刹那的で深く考える事に慣れていない人達にも、是非この作品を読んでニンゲンの業の深さと愛情の強さをじっくり噛み締めてみて欲しい
全身整形で作られたアイドルりりこ。今でこそタレントさんが整形をカミングアウトするのが珍しくなくなってきていますが、タブー視されていた頃の時代設定なのだと思います。たとえ人の道を踏み外しても誰よりも美しくなりたい、、、りりこの見た目だけの美への渇望と狂気が悲しいです。