5.0
優しい時間と空間が待っています
ス○バのシーズンメニューはいい、ドトー○の今日のコーヒーもいい、星○珈琲のスフレケーキ、○メダ珈琲のあんかけスパだって、美味しいコーヒーと一緒に食せば幸せ気分、マッ○や各種コンビニのコーヒーなんて、あのお値段であのクオリティ!そこそこ美味しいコーヒーを、廉価で手軽に飲めるようになったがために、私たちが失ってしまったもの…それは、それぞれ好みの純喫茶で、美味しいコーヒーを味わいながら過ごす至福の時間ではないでしょうか。「アネモネ」ではないけれど、客足減や後継者不足などの理由で、街から名物純喫茶の看板が、どんどん消えていったなぁと、今さらながら寂しく思っています。
だからこそ「アネモネ」で、瑛都と凛久が醸し出す優しく柔らかい雰囲気が、とても懐かしく、そして素敵なんです。その優しい時間の中で、二人の気持ちもゆっくりゆっくり育っていく…じれったいけれど、ワクワクしながら読めました。
持病の腰痛が悪化した瑛都の父は、「アネモネ」の閉店を決意…瑛都と凛久の選択は…?う〜ん、やっぱり、そうだよねぇ。希望に満ちたラストを、どうぞお楽しみあれ。
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