4.0
日本でいうところの「マタギ」
これが少女漫画?リツとジーク、お試し婚の二人が徐々に距離を縮め、心を通い合わせていくところは、確かに少女漫画的。けれども、極寒の地の暮らしは過酷を極め、狩りの仕方、肉の処理のしかた、毛皮の作り方、保存食の作り方、木彫りの熊の作り方(?)などなど、まるで美食漫画か紀行漫画。少女漫画にしては、随分毛色が違います。「結婚」を描いているのに、まるでサザエさんとマスオさんのように、見事にそれらしい表現は描かれていない。せいぜい「匂わせ」る程度。それでも、ジークが妊娠して、出産までしちゃうんだから、やっぱり本物の「夫婦」だったんだね?!
それにしても、ジークに目が行きがちだけれど、リツの魅力も捨てがたい。優しくて、実は強くて、働き者の領主様です。白髪がトレードマークの北の雪男、これでも貴族だけんね。
リツたちの生活は、日本でいうところの「マタギ」の暮らしと共通するところがあり、なかなか興味深いです。自然の恵みに感謝しつつ、ゆっくりと流れていく時間を楽しむ二人を、これからも応援していきます。
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