4.0
悩んだ分だけ幸せに
親同士の再婚で義兄弟になった光基と侑李。
家族という形を壊さない為に弟への気持ちをずっと隠している光基だったが次第に切なさが募っていく。
弟への想いを忘れる為に友達以上恋人未満のツレとの関係(互いにネコなのでスキンシップのみ)を続けているが
偶然、キスしているところを侑李に見られてしまう。
キスを見たことで激昂する侑李もまた
自身の中の兄に対する気持ちが何なのか明確に理解するに至る。
弟への気持ちをごまかし家を出ようとする光基。
いつも自身の気持ちは後回しで周囲を優先してしまう彼が雁字搦めに見えて胸が痛い。
いつか居なくなってしまいそうな危うさや
憂いを帯びた表情が未だ大学生とは思えないほどに大人びていて心配になる。
再婚して程なく蒸発した父(世界的写真家)のことで家族に引け目を感じてたり
弟への想いも進路のことも色々なことを抱え込んで何もかも自己完結しようとする性格が、いつか彼を壊してしまわないか もどかしくなるのです。
家族であることを保ちながら、周囲のことを思うからこそなんだけど
それが彼を生き難くしていることを周囲の温かい人たちは心配していて
もっと自由に生きてもいいんだと理解を得た時から兄弟の関係も変わって行きます。
悩み苦しみながらも、みんなが良い方向へ進めた感じに安堵しました。
想いが通じ合ってからのシーンがもっと見たい気はしましたが
兄弟の成長も垣間見れて良かったです。
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