3.0
漫画家設定がちょっと無理かも…
40歳の子供部屋おばさん、というテーマはとても興味深く、自立して生きていくということを描いているところはおもしろいなと思いました。
自分が思っている自分の姿と、世間が見ている自分の姿の差など、とてもリアルです。
ただ、主人公が16歳でデビューした漫画家という設定がリアルさに欠けるというか、違和感を覚えるものになってしまっていて、そこがもったいないです。
16歳から漫画を描き続けて一般企業に勤めていないからこその世間とのズレ、はあるかもしれませんが、一般常識ぐらいは身に付くものなのではないかと思います。
ひとりで漫画を描けたとしても、世間に届くまでにはたくさんの人とやり取りだってしてるはず。
それに、いろんなことにアンテナをはってなければ、さすがに40歳まで漫画家として食べていけないのでは?
葬儀に着ていく服だって、あんなにひどいチョイスになるだろうか?という感じです。
すべてをリアルにしなければならないわけではないですが、せっかくのテーマが霞んでしまっているように感じられるので、もう少し現実に寄せた部分が主人公にあったらよかったなと思います。
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