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作品レビュー
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461 - 470件目/全498件

  1. 評価:2.000 2.0

    宿命的なワンパターン

    不幸な人間が座敷童子に出会い、望みが叶って別の人生を得るが、代わりに誰かが不幸になる。
    要するにこの漫画の座敷童子は、他人に不幸を移してくれる「笑ゥせぇるすまん」みたいな位置づけである。

    世の中の不幸の量は一定であり、自分がそれを手放せば、誰かが背負うことになる、という世界観というか、物理学のエネルギーの保存みたいな法則の上に、この漫画は成り立っている。
    そこはまあ、面白いといえば面白かった。

    しかし、そのルールによる「縛り」があるゆえに、話としては毎回、「他人に不幸を押しつけて自分の幸福を叶えていいのか」という葛藤の問題になる。
    というか、それ以外の焦点がない。
    最初はちょっと目新しく感じたが、このワンパターンを毎回やられると、さすがに飽きる。
    もうちょっと何とかならなかったのか、と思うが、設定が設定である以上、このワンパターンは宿命だったような気もする。

    • 2
  2. 評価:2.000 2.0

    罰当たり

    大学の頃、ちょっと民俗学をやっていた。
    「犬神筋」が生まれた背景は、単純化して言うと、江戸時代、貨幣経済という新たな波に乗っかって一気に裕福になった人間を理解できない(貨幣経済そのものが理解できない)農民たちが、「あの家は何か人ならざるものの力で金を得たに違いない」と考えて、成り上がりの豪農の家を「犬神筋」と見なすようになったのだ、という説がある。
    つまり「犬神筋」とは、閉鎖的な共同体における新たな成功者に対する嫉妬や不信感から生まれた差別の言説である、というわけだ。
    これはひとつの仮説であるが、何にせよ、「犬神筋」は民俗学的にはとても面白いテーマである。

    それを、である。
    この漫画は「犬神筋」を、ガキっぽい少女漫画を盛り上げるための小道具くらいにしか扱っていない。
    私は自分の好きなものを汚されたような気がして、腹が立った。
    こういう物言いはあまり好きではないが、もう少し勉強してから描けや。
    私はデーモン小暮の口調で、「お前も犬神筋にしてやろうか!」と言いたい。

    • 2
  3. 評価:2.000 2.0

    散らかりすぎ

    安普請のアパートに引っ越してきた夫婦。
    ある日、妻がごみ捨て場で生首を発見するのだが…というストーリー。

    シンプルな少女漫画風の絵柄と、唐突な生首の描写の奇異なバランスはなかなかショッキングで、いったいどういう話になるのだろうと、前半はかなり面白く読んだ。

    しかし、後半、いくら何でもとっちらかりすぎである。
    多分、この漫画、連載で、後半の展開をしっかり決めないまま、前半が描かれてしまったのではなかろうか。
    そう疑いたくなるくらい、前半と後半の整合性のなさが凄まじい。
    伏線も回収されないままだし(そもそも伏線だったのかも怪しいのだが)、入り口ではかなり引き込まれただけに、「ちゃんとしてくれよ」という思いが拭えなかった。

    • 2
  4. 評価:3.000 3.0

    今となっては

    子どもの頃は、夢中でアニメを観ていた。
    ウォーズマンが一番好きで、でも子どもだから、ストーリーに流されて、やっぱり心のどこかでは主人公を応援しちゃうじゃんか。
    だから、キン肉マンvsウォーズマンとか、もうどういう気持ちでいたらいいかわからなくて、マジでハラハラドキドキできた。

    が、原作の方は未読で、この度、初めて読んだ。
    正直なところ、読まなくてもよかったし、読まない方がよかったかもしれない、とすら思った。
    残念だ。

    いくら子ども向けとはいえ、さすがにバトル漫画としては破綻しすぎている。
    こういう比較はフェアでないかもしれないが、例えば、ついこの前読み返した「幽遊白書」のバトルシーンと比べると、雲泥の差である。
    「子どもの頃だけ面白かった」漫画と、「今でも面白い」漫画の差異が、果たして「レベルの差」なのか、それとも「種類の違い」なのか、私にはイマイチ判断できない。
    ただ、いずれにせよ「キン肉マン」は、私にとっては、今となっては「残念な漫画」という以上の何物でもなかった。

    まあ、このあたりは、時代、という問題もあるのだろう。
    かつて少年漫画は、今よりもずっとずっと、「少年」だけのものだったわけだから。

    ただまあ、これだけたくさんの魅力的なキャラクターを生み出したことは、確かにすごいと思う。
    思うけど、思い出の補正をもってしても、これ以上の評価は出来ない。

    • 1
  5. 評価:3.000 3.0

    出発点と着地点

    「童貞あるある」みたいなネタを軸にした下らないトーンのギャグ漫画なのだが、作品の出発点としては、結構、志の高い漫画だったんじゃないかと思う。
    それは例えば、時代性をとらえたブラックユーモアとか、固定観念に対するアンチテーゼとか、社会の風潮に対して一石を投じるとか、そういうことだ。

    ただ、志を持って飛んではみたものの、作品としての着地点を上手く見つけられなかったような気がする。
    全く別のジャンルだが、「多重人格探偵サイコ」という漫画が陥った事態に似ていると思った。
    その志や、よし。
    だが、行く先は、と。

    別の道もあり得たと思うのだが、どうにも平凡なラブコメに帰着してしまった印象が拭えず、残念であった。

    • 1
  6. 評価:3.000 3.0

    麻雀とスタンド

    「スタンド使いが麻雀で対決する漫画」と言えば伝わりやすいかと思う。
    危険牌がわかる、ドラが集まってくる、役満を容易に完成させる、などの特殊能力者たちによる麻雀バトル漫画。

    麻雀漫画としては異色であり、また、完全に破綻しているが、「これはこれで面白い」と感じさせるのは、漫画としての力量だと思う。

    ただ、ピークは「山城麻雀編」までで、それ以降の失速というか、バトル漫画の典型であるインフレパターンに入ってしまってからは、正直、ついていけなかった。

    • 1
  7. 評価:3.000 3.0

    ホラー描写のインパクト

    2話完結でサクッと読める。

    昔、「不幸の手紙」という文化(?)があった。
    「リング」の貞子ちゃんは「呪いのビデオ」で広がっていった。
    時代は変わり、「呪いのチェーンメール」だの何だのあって、最近はSNSである。
    その時代の主流のメディアに乗っかって恐怖が拡散されてゆく、というタイプのホラーは、これからも手を変え品を変え量産され続けるのだろう。
    別にそれに反対するわけでもないけれど、個人的には、ちょっと食傷気味である。

    ただ、本作、ホラー描写のインパクトはなかなかで、ホラー漫画としての「画」の強みを感じる部分はあった。

    • 1
  8. 評価:2.000 2.0

    フィクションのキャパ

    殺_人オークションサイトのアイデア自体は面白いと思った。
    競り落とされるのはあくまで殺_人の「方法」であって、殺_人を行うかどうかをオークションの参加者が決定するわけではないから、上手い具合に罪悪感が軽減され…ということなのだろうが、そのあたりの掘り下げは浅く、単にアイデアを放り出した感が強い。
    しかしまあ、新しいには新しく、「殺害方法を選べる、というだけの権利に億単位の金を払う人間がいるわけねえだろ」というツッコミは、ひとまず飲み込んだ。

    しかし、ストーリーの整合性のなさはひどいもので、特に終盤の展開は必然性もクソもない、典型的な「どんでん返しのためのどんでん返し」の羅列であり、悲惨なほどである。
    こうなると、先にこらえたツッコミが復活して、細かいことにも腹が立ってきた。
    映画「セブン」や、別の漫画「ミュージアム」をかなり参考にしているはずだが、そのことにも腹が立ってきた。

    根本も末端も破綻しすぎている。
    いくらフィクションとはいえ、これを許容できるほどのキャパは、私にはない。

    • 2
  9. 評価:4.000 4.0

    ホラーとギャグと

    もともと、ホラーとギャグとは、線引きの難しいものだと思う。
    小さい頃に怖くてしょうがなかった「ホラー漫画」が、今読むとことごとくギャグだったりする。
    この作者はそれをよくわかっていて、本作では確信してギャグの方向に振り切っていると思う。
    絵が「古きよき」ホラー漫画タッチであることもあり、妙にノスタルジックな味わいがあった。

    • 3
  10. 評価:3.000 3.0

    ホラーのパワー

    画力は完全にマイナス。
    だが、絵柄はホラーに合っている。
    特にホラーやサスペンスの場合、技術的な問題とは別に、絵柄の「合う・合わない」があり、その点は、セーフではなかろうか。

    ホラー部分とミステリ部分のバランスがよく、怖がらせる一辺倒になっていたらグダグダになっていたところを、上手く回避した。

    荒削りではあるものの、荒削りゆえの洗練されないパワーを感じる、なかなかパンチのきいたホラー。

    • 1
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