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1 - 10件目/全492件

  1. 評価:3.000 3.0

    爬虫類の必然性

    ある日突然、飼っているヒョウモントカゲモドキが半擬人化した男の話。

    はっきり言って面白かった。
    ぐいぐい読まされたし、ラストはちょっと感動すらしてしまった。
    でも、ふと我に返って、思った。
    これって、爬虫類である必要、あったんだろうか、と。

    500近いレビューを書いてきて初めてこのことに触れるが、私は爬虫類を2匹飼っている。
    そして、彼らを溺愛している。
    爬虫類飼育者の読者の立場からものを言うと、本作における爬虫類に対する考察や洞察というのは、はっきり言って全然物足りない、というか、ないに等しい。
    かといって、爬虫類をまるで知らない人にとっては、わかりにくい、という感想になるだろう。
    そうすると結局、どっちつかずの中途半端なところに落ち着いてしまっている、という印象を持った。

    また、ヒョウモントカゲモドキやニシアフリカトカゲモドキやニホンヤモリといった、それぞれの爬虫類の特徴が、キャラクターメイキングにはそれほど生かされていないことも気になった。
    それゆえ、先に述べた「爬虫類である必要あるか?」という感想になる。
    別にこれが、犬や猫、ウサギやハムスター、あるいは昆虫であっても、ほとんど変わらない作品になったのではないか、という気がしてしまう。

    爬虫類という、ある程度マニアックな(時代的に、これからはそうでもなくなっていく気はするのだが)生物を扱いながら、作品自体はそれほどマニアックな方向に振り切れていない、という思い切りの悪さみたいなものは、終始、違和感として付きまとった。
    他作品と比較するのはフェアではないかもしれないが、私に多大な影響を与えた「秘密のレプタイルズ」と比べると、爬虫類に対する造詣の深さも、偏執的と言っていいほどの愛着も、まるで勝負にならない。

    爬虫類に対して愛情のない作者ではないと思う。
    しかし、作品からその発露をあまり感じられなかったのは、残念と言う他にない。

    この漫画を読み終えた後で、私は飼っている爬虫類に向かって「君たちもそう思うかい?」と尋ねてみたが、彼らは私のことをちらりと見ることさえしなかった。
    何しろ、爬虫類は、なつかないので。

    • 5
  2. 評価:3.000 3.0

    埋もれる

    ある日突然、ゾンビ化的なサムシングによって日常が崩壊する、という話で、当然、そんな話は全世界で掃いて捨てられるほど作られているので、作品としてどこで勝負するのか、という問題になってくる。

    本作のアイデンティティーは、主人公の女子高生が筋金入りのサバイバルオタクで、反則級のサバイバルスキルを持っている、という点と、終末観を敢えて漂わせない微妙に緩い雰囲気かと思ったが、いかんせんそれだけでは、あまりに手垢にまみれたこのジャンルの作品としては、弱い、という印象は拭えなかった。

    • 2
  3. 評価:4.000 4.0

    尖った細部

    引っ越した家に座敷わらしが三人(?)住んでいて、それと同居することになったミステリ作家の話。

    話としては、倫理観を微塵も持たない残虐な座敷わらしたちとのドタバタコメディ、という感じで、それ自体もなかなか面白かったのだが、本作の尖ったところは、むしろ細部にあると思う。

    まず、タイトルである。
    B級ホラー映画(というかB級以下なのだが)に通じた読者ならピントときたかと思うが、「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」や「アタック・オブ・ザ・キラー・ドーナツ」あたりを意識したものと思われる。
    しかしまあ、ザシキチルドレンときたか。
    このセンス。

    他にも、作中、主人公がやっているソシャゲのガチャのレアキャラが「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスだったり、第一話の冒頭で出てくる引越社の名前が「人間椅子引越社」だったりと、作者は完全に「その筋」の人と思われる。

    いずれも、「そんなの普通、読者に伝わらないだろ」というネタを恐れることなくねじ込む、その心意気やよし。
    ただ、個人的には、もっと「そっち系」で突っ走ってほしかった気もする。

    • 3
  4. 評価:4.000 4.0

    良質な量産型

    パッとしない外見の女性が、自分を捨てて美しい女に走った夫と、卑劣な手段で夫を奪った女に復讐するために、整形して身分を偽り、彼らの前に現れる、という話。

    筋立てだけを見れば、はっきり言って、この数年に限ってもどんだけ量産されてきたんだよ、という類のものであり、オリジナリティーもクソもない。
    だが、なかなかどうして、面白かった。

    理由は明確で、ひとつは、テンポが非常にいいこと。
    だらけず、性急に過ぎず、絶妙だった。

    もうひとつは、登場人物たちの心の揺れみたいなものについて、不自然な部分がほとんどなかったこと。
    つまり、感情表現にリアリティーがあった(設定部分にはちょっと都合がいい部分はあるにせよ)。
    特に、主人公を捨てた男の、「真面目で誠実な駄目人間」という造形のリアリティーは素晴らしい。
    こういう人間は確かにいるのだか、ここまで正確にはなかなか描けない。
    作者は過去にこういうタイプの男に酷い目に遭わされたのだろう、としか思えないほどである。

    シンプルだが、上記の点は徹底されていて、私はぐいぐい読まされてしまった。

    オリジナリティーは重要だが、オリジナリティーだけが能じゃない。
    まあ、考えてみれば、そりゃそうだわな。
    みんながみんなオリジナリティーを持ち得るならば、そもそもオリジナリティーに価値なんかなくなる。
    オリジナリティーをハナから放棄しながら、作品としてはあくまで誠実に、丹念に紡がれた漫画であり、その謙虚さみたいなものは、私は嫌いではなかった。

    • 4
  5. 評価:2.000 2.0

    悪女の違和感

    従妹にたちの悪い女を持ってしまった主人公の話。
    たちの悪い、というのは、主人公の恋人を奪い、悪びれることもなくその男といる場に主人公を呼ぶような女である。
    そして、主人公についてきた男友達に露骨に色目を使うような女である。
    おいおい。

    いわゆる「悪女」モノだが、何やらしっくりこなかった。
    悪女の定義みたいなものは人それぞれあるにせよ、その条件というのは、可愛くて、強かで、賢くて、怖い、そして、「可愛い」以外の要素を外には見せない、ということではなかろうか。

    その点、この漫画の従妹は、まずもって頭が悪すぎる。
    馬鹿な女のフリが出来るのが悪女なのであって、本当の馬鹿では悪女の魅力にも迫力にも欠ける。
    怖さはまあ、ないこともないが、それはチャーミングな笑みを浮かべて平気で背後から刺すような怖さではなく、デーモン閣下みたいなのが「グハハハハハ」と笑うような類の怖さなのである。
    読んだ人には、何となく伝わるんじゃないかと思う。
    このあたりはまあ、正直、漫画としての表現の稚拙さもある。

    また、主人公のキャラクター設定も甚だ疑問で、お人好しにも限度があるだろう。
    ここまで間抜けだと、はっきり言って同情の余地がない。
    ときどき、詐欺被害に遭った人に対して「騙される方も悪い」という残酷な攻撃がなされるが、私は主人公に対して、それと似たような感情しか抱けなかった。

    主人公を応援できない、かといって悪女の側にも魅力はない。
    それだともう、作品についてゆくことは難しい。

    • 3
  6. 評価:4.000 4.0

    悪趣味全開エンターテイメント

    賛否あるにせよ、原作の小説は、「こういうジャンル」の先駆者としての功績は計り知れない。

    今となっては、小説よりむしろ漫画の方に向いていたのではないか、という題材でもあり、また、いくら何でもスーパー中学生が多すぎることも、「小説の登場人物」よりは「漫画のキャラクター」としての方が受け入れやすくもあり、楽しく読めた。

    最初は絵柄がちょっと合っていないような気もしたのだが、アクションの迫力はなかなかインパクトがあり、読んでいくうちに、はまっているように感じてきた。

    私はこれが、中学生たちが無意味に不条理に殺し合いをする悪趣味なエンターテイメント、であると思うし、それ以上でもそれ以下でもなく、また、それでいいのだと思う。
    殺し合いを描くことを通じて、逆説的に生きることの尊さをどうだとか、この作品に限っては、そういうことを言い出すのはむしろ野暮だと思う。
    そうではなくて、この悪趣味で無意味な殺し合いを「楽しい」と感じてしまう部分が自分の中に存在しているのだと、それを認めて、受け入れて、楽しめばよいのではなかろうか。
    フィクションである限り、どれほど歪んだものを楽しもうが、自由だ。
    だから、フィクションは素晴らしいのである。
    そんなもの、その人間の本質的な倫理観とは何の関係もない。

    本作からは、「てめえら虫も殺せないみたいな顔しやがって、殺し合いの話を楽しんで読めるような人間のくせに」という読者に対する挑戦的な悪意を感じる。
    そういった毒もまた、フィクションというものの魅力のひとつだろう。
    本作の存在自体が、世の中の綺麗事に対する強烈なアンチテーゼみたいなものだとも思う。

    いやはや、実に悪趣味で楽しいエンターテイメントであった。

    • 3
  7. 評価:3.000 3.0

    死んだ人助け

    死者の声が聞こえる主人公が、「死んだ人助け」をする話。

    「死者の無念を晴らす」とよく言うが、現実世界において、基本的にそれは「生者のため」のものであり、死者はただ死んでいるだけである。
    しかし、本作はあくまで「死者のために死者を救う」物語である。
    このあたりは正直、もう少し踏み込んでほしかったけれど、「多重人格探偵サイコ」の大塚英志が絡んでいるだけあって、「死を徹底して描く」ことにはしっかりエネルギーを使っている。

    主人公の仲間たちも、死体限定ダウジングの天才、アメリカ帰りのエンバーミング(死後処置)の資格保持者、宇宙人と交信できるチャネリング青年、とバラエティー豊かで、なかなか楽しい。
    個人的には、もう少し現実に寄せてほしかった気もするが。

    あとは、これだけ死を描きまくる漫画でありながら、絵柄の問題か画力の問題か、死体の描写がちょっと迫力に欠けるのは気になった。

    • 2
  8. 評価:2.000 2.0

    未曾有の危機下で

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    ある日突然、「正解のボタンを押せば何も起きないが、不正解のボタンを押せば全国民が死ぬ」というボタンを悪魔に渡された男の話。

    元ネタは多分、映画にもなった「運命のボタン」だろう。
    押せば100万ドルもらえるが、この世界のどこかであなたの知らない誰が死ぬ、というアレである。

    読み始めた頃は、どちらが正解なのかを知恵を絞って解き明かそうとするストーリーになるのかと思ったら、違った。
    国民投票が行われただけで、謎解き的なくだりは全くなく、主人公は結局、ヤマ勘で選んだだけである。
    話の落としどころとしては、悪魔の狙いが、危機下において人間の醜い本性を暴き出し、悪魔に変える、的なことだった、と。
    それはネタとしては悪くないのだけれど、それ以外の見どころが乏しすぎる。

    未曾有の危機下において、個人が、国家・社会が、世界が、どう動くのか。
    そのリアリティーを描くことは、容易ではない(何しろ未曾有なわけですから)。
    しかし、こういう大風呂敷を広げるなら、そこに挑まないと、というか、それ以外に焦点はないと言っても差し支えないストーリーだろう。
    その掘り下げ、広がり、あまりに稚拙で雑だ、という印象は拭えなかった。
    だいたい、白黒どっちのボタンにしますか、他に何の情報もないですけど、という状況で、国民投票って。
    そんな阿呆な。

    • 4
  9. 評価:5.000 5.0

    ホラーって楽しい

    マッド・メディカル・ホラー・ブラック・コメディ、とでも言うか、とても楽しい漫画である。

    「ブラック・ジャック」のホラー・コメディ版、というと少しは伝わるだろうか。
    あるいは、「ブラック・ジャック」と「笑ゥせぇるすまん」を足してグロテスクな味つけをした、というか。

    とにかく、主人公である人造人間・ふらんのキャラクターがいい。
    人間離れした(まあ人造人間だけど)圧倒的な医療技術、常識と倫理観の完全な欠如、それでいて、彼女は決してサイコ系のキャラクターではなく、基本的には「善意」で動いている。
    世のため人のため、である。
    そうして善を為そうとして、結果的に酷いことばかりやっている。
    が、考えてみれば、人間とはそもそもそういうものではなかろうか。
    ヒトラーだって、善と信じてやったのだ。
    その意味では、まことに人間らしい人造人間である。

    このあたりのバランス感というか、アンバランス感が絶妙で、出来事としては結構残酷な筋立てのエピソードが多いにもかかわらず、不快感も悲壮感もまるでない。
    これだけバッドエンドを積み重ねながら、後味はむしろ爽やか、というのは、凄いことだと思う。
    その奇異な読後感に私はすっかりやられてしまい、先を読むのが止まらなかった。

    嗚呼、ホラーって楽しいなあ、という感慨を抜群の疾走感で届けてくれる、悪意の皮を被った善意に満ちた、良質な作品。

    序盤でいうと、「CHRYSALIS」のエピソードは必見である。

    • 3
  10. 評価:2.000 2.0

    引いた

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    サッカーの道に進むことを諦めてスポーツ用品メーカーに就職し、後輩に夢を託す主人公の女性。
    その後輩は試合中の怪我により選手生命の危機に。
    時を同じくして主人公は高校時代の憧れの先輩の隣人になる。
    先輩はかつての恋人と別れた(まあ実際は殺しているのだが)そうで、あっさり主人公と深い仲に。
    一方その頃、後輩は、やはり自分にはサッカーしかない的な決意をし…という具合に、何やら一度に色々起こりすぎて散らかった印象を受けるのだが、まあ、それはいい。

    それはいいとして、9話目で先輩が恋人を殺した理由が明かされるのだが、私はそれに完全に引いて、サヨウナラ、とカタカナで呟いてリタイアすることにした。
    いくら何でも、それはない。
    ネタバレの内容をここに書くのも汚らわしく感じるほど酷い。

    気になる方は、9話だけ購入して読んでみるのもいいかと思います。
    それについていける読者ならば、その先もきっと大丈夫でしょう。
    でも別に、読まなくてもいいと思います。

    • 2
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