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作品レビュー
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441 - 450件目/全500件

  1. 評価:2.000 2.0

    漫画と媚び

    ちょっと閉じ込められたくらいで、登場人物たちがいくらなんでも正気を失いすぎ、という点には、まあ、目をつぶろう。
    しかし、「監_禁嬢」にしても「骨が腐るまで」にしても、こんなに性的な描写に走る必要があるのか?とどうしても引っかかってしまう。

    漫画だから、読者を楽しませようとするのは当然かもしれない。
    でも、ワガママなことを言わせてもらえば、漫画は、読者に媚びないでほしい。
    もっと正々堂々とやらんかい、と思ってしまう。

    私はエログロを否定する気は全くない。
    エログロ、大いに結構。
    しかし、それをむやみに「客寄せ」みたいに扱うのは、エロに対してもグロに対しても読者に対しても、不誠実ではないかと思う。

    • 5
  2. 評価:4.000 4.0

    古きよきホラーへの回帰

    幼い頃に、「トラウマ覚悟」みたいな気持ちで読んでいた、古きよきホラー漫画を思い出させるタッチ。
    グロ描写やダイレクトなオカルト描写にも迫力があるが、感心したのはむしろ「普通の」描写で、雨の降りしきる山中、謎の老人の暮らすテントの中、そして図書館、そういう何気ないシーンの薄気味悪い描写力が、「これぞホラー」という一級品である。

    主人公の二人の子供は、可愛らしく、カッコよく、幼い時代に読んだらもっと夢中になれたに違いない。

    正直、「話」としてはもう一歩のところもあり、ホラーとして捻りの効いたサプライズや、「なるほど」という含蓄があれば、大傑作になっていたのではないか。

    それにしても、タイトルが素晴らしい。
    大人がいくら止めたところで、子供たちはいつだって、闇夜に遊ぶ。
    そして、大人の決して踏み込めない、闇夜の中の、そのまた真っ暗闇を覗き込む。

    • 3
  3. 評価:3.000 3.0

    漫画と世相

    悲しいながらに世相を反映した漫画であり、今の時代に読まれるべき漫画のひとつではないかと思う。
    その事実が辛くて、途中で読むのをやめてしまった。
    私の気分の問題であり、漫画には何ら責任がない。

    この漫画を否定するつもりは全くないが、これが「読まれるべき」社会なんて、勘弁してほしい。
    私が何を言っても世の中が変わるわけではないけれど、それが正直な気持ちである。
    だいたい、現実はもっとずっと酷いのだ。
    昔読んだ小説の中に、こんな台詞があった。
    「この世が子どもにとっていい場所だったためしはない」。
    何てことだ。

    醜いものや残酷なものを漫画の中で見るのは決して嫌いではないし、「闇金ウシジマくん」なんか大好きなのだけれど、こればっかりは、どうしても駄目だった。
    申し訳ない。

    • 3
  4. 評価:4.000 4.0

    彼女が「普通」に生きるまで

    ネタバレ レビューを表示する

    「ヒル」という存在の設定は面白かった。
    ただ、「ヒル」がゴロゴロいたり、仲間を形成していたり、という設定には、ちょっと冷めた。
    「なさそうだけど、あるかも」という際どいラインを完全にオーバーして、「いや、ないだろ」に行ってしまった。
    もっとも、他にも「ヒル」がいることにしないと、どう話を展開させるかは難しいけれど。

    「ヒル」という存在は、深読みしようとすれば、居場所のない若者とか、社会的なマイノリティーとか、色んなメタファーがよぎるけれど、この漫画は、シンプルに、一人の女の子が「普通に生きる」覚悟を決める話でもある。
    「僕たちがやりました」もそうだけれど、「普通に生きる」ことの難しさというのは、現代のひとつのテーマなのかもしれない。

    特殊な方法で生き抜く、客観的にはかなり不気味な存在を扱いながら、主人公の成長物語としては非常に爽やかであり、その微妙なバランスは悪くなかった。

    酷評されているラストだが、物語は断ち切られ、それでも日々は続いてゆく、というような印象で、個人的には好きであった。

    • 51
  5. 評価:5.000 5.0

    矢吹丈の哀しみ

    読んだのは高校生の頃だった。
    魅力的なキャラクターの造形、ボクシングの試合の描写のシンプルなエキサイトも印象に残るが、最も忘れがたいのは、矢吹丈という男の哀しげな目だった。
    子ども心に、「この人は、究極的には、誰ともわかり合えないのではないか」と感じたのを覚えている。
    私は矢吹丈に強く憧れながら、同時に、決定的に拒絶されたような気持ちで、ずっとこの漫画を読んでいた。
    そのようなことを漫画の主人公に対して感じたのは初めてだったし、以来、一度もない。

    • 6
  6. 評価:4.000 4.0

    当たり外れはあるけれど

    小品ながらキラリと光る一編もあり、「何だそりゃ」という駄作もある。
    本編と比較すると、よくも悪くも力の抜けた印象を受ける。
    その軽さが魅力でもあるし、物足りなくもある。
    ただまあ、その物足りなさは、いずれ本編に帰ってゆくことを前提とするならば、ちょうどいいのかもしれない。

    • 2
  7. 評価:4.000 4.0

    麻雀にまつわる嘘と本当

    阿佐田哲也の原作ファンとしては、違和感を覚える部分もあるし、現実の麻雀を漫画向けに誇張・歪曲しすぎた感もある。
    そういう意味では、麻雀という現実のゲームを描いたにしては、嘘が多すぎる。
    しかし、製作者サイドの、麻雀、そして阿佐田哲也に対する愛着は、本当である、という感想を持った。

    • 2
  8. 評価:5.000 5.0

    私の青春漫画

    私の青春漫画。
    ミステリ部分が単純に面白かったことはもちろんだが、だらしない金田一少年が不意に見せる、「妙に出来た人間」としての顔が好きだった。
    「異人館村」で犯人に放った絶叫、
    「飛騨からくり屋敷」のラスト、ある意味での「共犯者」への捨て台詞、
    「黒死蝶」で燃える館を見ての呟き、
    「雪影村」のスタンド・バイ・ミー的なモノローグ。
    嗚呼、思い出は尽きない。

    昔は、ドキドキしながら読んだ。
    今では、昔の友人に会うような、不思議なノスタルジーが込み上げる。

    • 28
  9. 評価:1.000 1.0

    恥を知れ

    一話目(五話の怪談が語られる)だけ読んだが、うち三話は知っている話だった。
    ネットの怪談サイトからそのまま拾った話だったのだ(残る二話も怪しい)。
    何だそりゃ。
    いくら元手がかからないといっても、ネット上の書き込みをそのまま漫画に転用するなんて、商売としてあまりに卑しいと思う。

    • 6
  10. 評価:4.000 4.0

    ぶれる善悪

    ひょんなことから殺_人者になってしまった父親のストーリー。
    漫画の中では「ヒーロー」だが、やっていることは結構エグい。
    ただ、「普通の父親がそこまで出来るか?」という突っ込みどころを、「推理小説マニア」という設定で上手くかわしたところが巧妙である。

    マンションの風呂場で死体を解体して…なんていう事件は、実際、数年前にあった。
    そのニュースを見たときの苛立ちと嫌悪感を、私は覚えている。
    行為としては、この父親がやっていることも、同じだ。
    しかしおそらく、私を含めた多くの読者が、この父親サイドについて、応援したはずである。
    そういう「ぶれ」を、私たちの善悪の意識は含んでいる。
    「許せない」とか感じたはずの行為を、「娘のため」というちっぽけな(と言っていいかは難しいが)「理由」や「事情」や「大義」さえあれば、あっさり許して応援すらしてしまう、というような、ぶれ。
    それを、計算ずくで提示しているような漫画だと思った。
    そういう意味では何とも底意地の悪い、怖い漫画である。

    私は、善悪のぶれを、全否定するつもりはない。
    それが、人間らしさというものかもしれない。
    ただ、思うのは、自分たちの善悪の基準なんて非常に曖昧なものだ、という事実に対して無自覚なのは、とても危険なことだ。
    私たちはいつの間にか、適当に誰かの「行為」を取り上げて、むやみに断罪してはいないだろうか。
    そこにあったかもしれない、「理由」や「事情」や「大義」を無視して。

    日馬富士の引退会見を見ながら、私はこの漫画を思い出して、そんなことを考えていた。

    • 159
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