4.0
アンソロジーだからクドくない
人間は動植物のように、発情期や繁殖期が必ずしも決まっているわけではなく、感情をコントロールしながら生きることのできる生物だと認識しています。とすれば、自分で発情期をコントロールできないαの皆々様、本当にそれは優れた存在と言える?むしろ、退化しているのでは?と思ってしまう皮肉屋のわたくしでございます。
それはさておき、このオメガバース系統のお話、長編ともなれば、αが何人も出てきてΩを奪い合ったり、Ωが不必要に虐げられたりで、イラつくケースが少なくないのですが、こちらは3話完結で、αがΩを溺愛する単純明快物語。ちょっとした障害はあるものの、大体円満解決で、ほとんどストレスがありません。もちろん他のTLアンソロジーもハッピーエンドですが、オメガバース系はハッピーの甘さ加減が強化されているp印象です。
どのお話もベタ甘ですが、ちょっとロミジュリの香りがする「泰正身分差モノ」は、4編の中では毛色が違うかも…。刀一本で馬の蹴りを受けるなんて、さすがα???ちょっとお高めなので、試し読みをした上で、お好みの画、お話のタイプを選択して読んだほうがよいかもです。
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