4.0
無関心という優しさ
広告で気になって購入しました。田舎ってこういう感じだったなーと生きづらかった子供時代を思い出しました。都会の人=冷たい、田舎の人=優しいという表現がこのストーリーにも出てきますが、私にとっては都会の人たちの無関心という優しさがありがたいです。主人公のいとこが何故亡くなったのかその原因については直接触れられていない分、色々考えさせられました。主人公にはこのまま都会で頑張ってほしいです。
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広告で気になって購入しました。田舎ってこういう感じだったなーと生きづらかった子供時代を思い出しました。都会の人=冷たい、田舎の人=優しいという表現がこのストーリーにも出てきますが、私にとっては都会の人たちの無関心という優しさがありがたいです。主人公のいとこが何故亡くなったのかその原因については直接触れられていない分、色々考えさせられました。主人公にはこのまま都会で頑張ってほしいです。
と、思うほどの内容です。
嫌な所だけをまざまざとクローズアップしてます。主人公の年齢が分かりませんが田舎の典型です。今でこそ、女性蔑視で訴えられそうな案件が盛りだくさん。でもそれがここに住む女性たちの処世術でもある。おさんどん、お酌なんか普通です。
否であるなら、足掻いて逃げ出し二度と戻らないこと。主人公の心の強さを感じました。
東京で育ち、閉鎖的な地域出身の夫と結婚しました。自然は綺麗ですが、初めて訪れた時から、もう二度と行きたくないと毎回思います。
ここで描かれていることは、まさに夫の実家のある地域では当たり前に起きています。
長男である夫と義姉のあまりの扱いの差に、愕然としました。
女の子だからと、行きたい大学に行かせてもらえない親戚の高校生がいたり。男性陣が食べ終わった後にしか、女性陣は食卓に付けない。法事では、年齢ではなく義姉は夫の後です。話題は常に近所の誰それの噂話で、およそ外の世界に興味がない。この時代にあって、こんなに閉鎖的で、前時代的な価値観に染まっている地域がまだあるんだと驚きました。
そういう地域で、女に生まれることの息苦しさ、生きづらさが描かれています。
主人公は出て正解だと思います。息苦しさが、読んでいて伝わってきました。
面白い、面白いんだけど何か喉にささったような気持ち悪さが残る。主人公の気持ちも地元にいる親の気持ちも分かる。どちらも間違ってないと思う。年齢を重ねれば感想も違ってくるのでは?
怖い。
自分も田舎に住んでるし、故郷の人が心配してくれて色々言ってくれるのはありがたいけど、可能性を潰すような子育てはしたくないな。
都会出身者だとよくわからない話、と言うのが本音です。 田舎が嫌なら外へ出ればいい、と言っても難しいと思う。村八分なんて言葉があるから田舎だとすぐ色々広まって辛いのはわかるが、田舎だからこう、と決め付けられないし、個人の性格的部分が大きいと思う。
仲がいい人に教えて貰えないのは辛い。
未来のこと、先のことなんて誰にもわからないことなのに…この話しのように、産まれた時からその人の一生が決まってしまっているようなところもあるんでしょうね。
まきちゃんの死についてあまり触れられてなかったので、彼女になにがあったか、どんな人生だったかでまたお話が展開できるかなと思いました。私も田舎町で育ちましたが、やっぱり視野が狭い人が多いんですよね。色んな人がいないから、自分たちの価値観をはみ出すと認められない。少し極端ですが田舎と都会を干渉と無関心で例えるとしたら、私も無関心を選んだ1人です。今は田舎でスローライフとか、オンライン化で都会に住む必要ないとか新しい暮らし方もあるけれど、ようするに人間関係なんです。この物語の親世代のような人たちに囲まれて育ちました。今でも電話で話すとこんな感じ。本当にいやだ。高校卒業の時に一切のものを処分して出てきました。帰る場所だと思っていないので、帰省や帰郷という言葉に違和感を感じます。田舎にも都会にもいい人いるし、いいところも勿論ある前提で。
内容ははっきり言って暗いです。
明るく光がさすような救いもない。
ただ、こういう経験をするかたは、確かにこの日本には存在するのだろうなと思いました。
子供の頃に感じたこと、大切にしていたもの。
当たり前に持っていたもの。
そして抱いた感情。
どれもこれも本人にとっては本物なのに、周りの環境がそれを許さない。
主人公は、幼い頃から思春期を共に過ごした従姉妹を、ケンカ別れしたまま亡くします。
大人になって振り返っても、あの環境から従姉妹を救うのは難しいのだということを、再確認するしかない。
子供だからできなかったわけではなく、大人になったからこそさらにわかる薄暗さです。
時代もそうですが…田舎ってまだまだ男尊女卑なところがありますよね。
平等とか言ってますが結局女性が辛い思いをするのは変わらない