5.0
切なくて、不器用で、心が痛くなる初恋。
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バスケ部1年マネージャーの冬真(受け。表紙中央)は、幼なじみで人気者の3年の蒼と恋人同士だが、冬真の浮かない顔に同じ1年の槙が心配して……。
高校生の、不器用でいじらしい初恋の話。切なくて、もどかしくて、時に心が抉られるような気持ちになります。
エロは殆どありません。結構シリアスに、心情を追いかけるストーリー重視の展開でした。
ですので、淡々と話が進むと感じたり、キャラが好きになれないと思ったり、これで終わりなの?と物足りなさを感じる方もあるかもしれません。
万人に受け入れられるタイプの作品ではないかもしれませんが、自分は胸が痛くなるような、でもラストの蒼の一言が心にしみじみと重く沁みる読後感で、本当に読んでよかったです。
詳しく書くと、この物語の良さを損なってしまいそうなので(是非、真っ白な状態で読んで、読み返していただきたいです。)、止めておきますが、この作品は読み手の恋愛観や性格、ある意味コンプレックスや心の脆弱な部分が何なのかで、とても印象が変わるんじゃないかな……と、思いました。
分かりにくいレビューで、すみません。でも、興味があったら、読んでみていただきたい一冊でした。
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