4.0
雅な絵巻を読むように……
けして今風の絵柄ではないのですが
爪先から草鞋の結び目までが美しい足元、風に踊る一瞬を切り取ったかのようになびいた髪の表情
塗れたような瞳と、きっと赤く染まっているだろう唇
細く悩まし気な眉などで表現された様々な登場人物たちが四季折々の景観の中で生き生きと動き回っています。
読み始めればすぐに、自分もおとぎ話のなかに入り込んだ気がしました。
センス良く配置された日本古来の言葉のリズムが織りなす
唯一無二の絵巻漫画だと思います。
- 5