5.0
シンプルなのに刺さる
最初は淡々と、ふーん、と読んでいたのですが、気づくと夢中で課金して一気に読んでしまいました。
11年もの付き合いの中での何気ないことの積み重ね、それこそが大きな結果を生むということ、その見せ方が大変上手だと思いました。
当方結婚して2人の子持ちのおばさんですが、共感できることがたくさんです。やっぱり、人との付き合いは気持ちのベクトルが相手に向いている時はうまくいくけど、自分にむき出すと途端にうまくいかなくなるものですね。大変な時こそ、助けてほしい、労ってほしい、励ましてほしい…お互いにそれができなくなった時点ですれ違いが多くなり、破綻する…というのは結婚してようがしてまいが同じだと思います。
この優くんという元カレが、とにかく自分都合な人なのですが、優しさ弱さがリアルです。いるいる、こんな人、と思います。主人公も、余裕がなくて少し手を抜いちゃうこともあるのがリアルに映りました。また仕事も頑張ってるのに、その態度と言い方で人に嫌われたり。不器用なんですよね。不器用だから応援したくなります。
女の人が男の人を試すとたいてい良くない結果になるのも共感笑 でも、試すんですよね。引き止めてほしいって。
そして、課長!ときめきます。可愛すぎです。彼も器用なタイプではないのでしょうが、いい意味でストレートで気持ちの良い存在です。ただただ気持ちに共感してくれたり、可愛いと言ってくれたり…私だったらすぐに落ちてます笑
この物語の中で唯一相手にベクトルが向いているのがこの課長です。自分の気持ちと戦いながら、主人公に思いを寄せる姿は素敵です。だから課長とうまくいってほしいな〜と願っています。
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