5.0
イメージしていた「DVもの」と違った
最後まで読みました。
「DV作品」ということなので、トラウマを抱えた主人公の視点で、ヒロインが立ち直る、もしくはよりを戻す話だと思ったし、DVシーンはもっと具体的に入ってくると思っていました。
でも、安易によりを戻すでもなく、加害者、被害者の両方の視点で進んでいくので興味深かったです。
加害者が100%悪いし、安易に元旦那を家にあげるのも軽率だけど、それをきっかけにそれぞれが自分自身と向き合おうとする姿勢はとても良かった。
登場人物は二人とも、完璧な人間ではないけれど、真摯。
二人の関係が好転することを期待するというより、二人の人生が明るいものになりそうで読後感がさわかやでした。
- 3