4.0
ライトノベル→漫画化に氾濫している「御曹司」に見初められる系のお話は苦手なのですが、これは好きです。
御曹司の聡くんが営業として仕事をまともにし、時には跡取りの名を出し、契約が上手くいっていなかったクライアントに使う、でもそれは営業部の繁栄のために使えるなら使い、将来は部下になる自社の課長にも頭を下げる潔さに好感がもてます。
「おいおい若すぎるだろ」って年の社長や専務としてふんぞり返り「君は僕のものだ」とか言っちゃう自信満々の御曹司系と違うのはここです。必ずヒロインを惚れさすって迫るとこはまあ一緒ですが。
2年間片恋したヒロイン・志穂ちゃんへの想いもブレず、親が進めようとする婚約者候補の嫌がらせもなあなあにせず、キッパリと断罪するのも素晴らしい。なかでも分が悪くなかったので逃げようとする婚約者候補に「志穂への謝罪がまだ済んでいない」と言い切るのは痺れしました。まあ、逃げられましたけど。
そしてヒロイン志穂ちゃんの格好良さ。
仕事もできる鉄の女だけど、弱さを隠し頑張る姿は確かに惚れます。
もう気持ちは聡君にあったけど、元カレと別れたばかりで不謹慎と考え、なかなか一線を超えないのも、じらしてる感はなく、まともな女性だと共感できます。
もう後半かな?秘書も味方で、社長もフニャッフニャしてきて、あっさり都合よくなってきた感は否めなかったかな。
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