Mayayaさんの投稿一覧

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21 - 30件目/全251件

  1. 評価:5.000 5.0

    「回帰」こそ最強の異能

     復讐に笑う…確かにそのとおり、復讐を画策するリーザの顔に浮かぶのは、黒の微笑み。一見、物静かで落ち着いた印象の彼女だけに、その落差は大きく、復讐への強い意志が感じられます。
     面白いのは、異能の具体的内容を知られないようにしながら、異能者は生活しているという設定。リーザはそれを逆手に取りながら、敵対する異能者を潰していきますが、その方法がまさに頭脳戦。超自然的な能力を、「異能」としている世界ですが、優れた頭脳だって、立派な「異能」じゃないのかい?
     テオドールを利用しながら、復讐の道をひた走るリーザですが、元は誠実で勤勉な皇女様、彼に対する罪悪感に苦しみます。悪女のように行動していても、結局は、悪女になりきれないんだろうな。自分のための復讐といいながら、領民のことを考えてしまうリーザの姿に、彼女の本質を垣間見ることができます。でも、テオドールも何か隠している様子、ロマンス誕生も含めて、今後の展開に期待がもてそうです。
     ところで、この世界は何をもってして、リーザを「無能」と決めつけたのでしょうか。「回帰」の能力こそ、リーザの最強の「異能」という気がします。

    • 3
  2. 評価:5.000 5.0

    息ぴったりの恋愛初心者幼なじみ二人組

    「幼なじみ」ネタの作品、いろいろあるけれど、大抵「ちっちゃい頃から好きだった」的なものが多く、そんなシタゴコロ満載で幼馴染やってたんかーい!と、ツッコミを入れたくなる気分。でも、今作の依都と央士は、本当に時間を共有してきた「幼なじみ」なんだなあということが、テンポの良い会話から伝わってきます。ただしこの二人、阿吽の呼吸?お互いの価値観を尊重し合える、かなり相性の良い間柄なんだけど、そのことに気付いているかな?多分、無理だよな…。
     実は央士は、仕事最優先恋愛後回し生活の結果、その年まで拗らせてしまった無自覚DT。一方、依都は依都で、告ってきた相手と付き合ってきただけで、自分から好きになったことがないときたもんだ…つまりこの二人、どちらも「恋愛初心者」ってことで、間違いないよね?
     こんな二人が、お互いを意識し始めたもんだから、胸キュンが止まらない。幼馴染が、恋愛対象に進化していく様子が、とても丁寧に描かれていて、好感がもてます。
     キスまで0.5秒…つまりそうでつまらない、その僅かな間を、二人がどうやって縮めていくのか、お手並み拝見といきたいと思います。

    • 1
  3. 評価:5.000 5.0

    子どもの権利と親のエゴ

     ヒーローに愛されていないからといって、妊娠を知らせることもせず、勝手にひとり親になることを選んだヒロインをネタにした漫画の、何と散見されることか…。声を大にして言いたい。あなたたちは、子どもの親を知る権利、親に養育される権利、そして、親から愛される権利を奪っていますよと…。
     特に、今作のヒロインエリヤに関しては、暴力を振るわれた訳でもない、浮気(側室、愛人、その他含む)はしないとの確約もとっている、ただ「愛がない」←覚悟の上で、結婚したはず…だから、妊娠を隠して離婚したことによって、エリヤの息子カーライルが、父親を知らずに育ったことは、いろいろな意味でカーライルの権利を奪っており、それは過ちだと思う。皇室の権力争いに、巻き込みたくなかった?それを防ぐのが、皇后の役目でしょ!結局、エリヤが一番守りたかったのは、自分の心。結婚への覚悟が、本当の意味ではできていなかったんだろうなぁ。
     生まれた子どもに罪はないって、綺麗事かもしれない。でも、子どもが親を選べるわけではないので、その意味では、リゼナの息子エドモンドにも罪はない。だから、確かに辛いかもしれなかったけれど、エリヤは留まって、子どもたちのために、よりベターな方法を考えるべきだったと思う。
     エドモントの出自については、最初からかなり怪しい…いろいろ伏線が見え隠れしてるよね。さしずめレイモンドの死んだクズ兄が、本当の父親ってオチか…?
     ヒロインへの愛に気付かなかったレイモンドは、どうしようもない奴か?いえいえ彼は、十分夫として誠実でした。自分に言わせれば、エリヤ、あなたの後悔なんて知りません。

    • 11
  4. 評価:5.000 5.0

    敵役も懐に取り込む人たらし玲琳様

    「殿下の胡蝶」とから「ドブ鼠」へと、体を入れ替えられた黄玲琳。鋼のメンタルで、次々と逆境を乗り越えて…という触れ込みだけれど、どうもそれだけではなさそう。幼い頃から病弱故に死を覚悟する毎日の中で、雛女として完璧に振る舞ってきた彼女にとって、健康な肉体をもつ慧月との入れ替わりは、「殿下の胡蝶」という籠の鳥状態からの解放となったのではないでしょうか。
    「ドブ鼠」の慧月と入れ替わっても玲琳は、全ての物事に対して、スーパーポジティブ。例えそれが、自分に向けられた悪意だったり、悪人であったりしても、相手に「逃げ道」を用意して、救いの手を差し伸べます。でもその過程で、何人もの人々を巻き込み(その筆頭は、朱慧月)、振り回し、自分の危機を顧みないのだから、やっぱりある意味悪女?自分の思うままに生きるって、そういうことだよね。
     気になるのは、皇太子尭明と玲琳との関係。尭明は玲琳に首ったけだけど、玲琳自身は生を謳歌するのに夢中で、せいぜい兄が一人増えたと感じている程度?尭明さま、ドンマイです。時々「皇太子」という立場に対する複雑な思いを吐露するなど、一人の男として自由に行動できないことに苛立ちを見せる彼。異母弟でもある鷲官長辰宇の、玲琳に対する想いも相まって、男たちは振り回されっぱなしです。
     多少、生き急いでいるようにも見える玲琳。箒星に「健康」と「友情」を願った彼女が、この先どんな悪女っぷりを見せてくれるのか、まだまだ目が離せません。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    レティノミクス〜ハルステッド経済学概論

     ヒロインがヒーローを見て、「美しい顔…」と呟くシーンがよくありますが、普通はフツーにイケメン。「美しい…」と、心から思えるケースは数えるほどです。でも、本作のヒーローエルデンは、本当に美しい!瞳の色が、淡いせいかな?少年から青年へと成長する、ちょうどその過渡期の美しさ?これなら「美貌」の2文字も頷けます。
     ストーリーの柱は2本。一つは、血の盟約によって夫婦にされた?エルデンとレティーシャが、如何にして悪魔たちを攻略し、領地を繁栄させていくかの国盗り物語。その際、転生者のレティーシャが駆使するのが、現代資本主義経済学に基づくあれやこれやのレティノミクス?!でもこれ、結構的を射ていて、作者さん、それなりに経済に詳しいんだろうなと思いました。
     もう一つは、エルデンとレティーシャの恋の行方。なまじ子供の頃に結婚したもんだから、この二人、恋の駆け引きは、からっきし💦でも、そこが何ともウブきゅんで、よいのです。
     現実社会のゴミがレアアイテムになっていたり、ゲーム感覚で戦いが進んだり、あっさり悪魔が投降したりと、ぶっ飛んだ設定が多め。でも、不思議と受け入れ易く、レティーシャの作戦とハッタリに感心しながら読めてしまいます。二人が、見事「ハルステッドの呪い」を解いて、本当の夫婦になれることを信じ、星5を奉じます。

    • 55
  6. 評価:5.000 5.0

    弱者の視点から描かれた、優しい問題提起作

     テイマーという言葉の意味も知らずに読み始めましたが、冒険ものというよりは、「差別」「格差社会」「生存権」の側面に目を奪われました。
    「星なし」と宣告されたことで、家族から見放され、命さえ奪われそうになったアイビー。酷い親だ、残酷な村だと評する向きもありますが、その社会が「星なし」を、生きる価値なしと位置付ける教育を行なっているとすれば、そして、それが「常識」ならば、多分それが「正義」。実際、いろいろな方法で「口減らし」が行われていた近代以前の日本と、あまり大差がないかもしれません。
     それでも、ここまで人類が多様化してこれたのは、規則や常識を超えて、様々なものを受け入れる行動をとる人々が、確かにいたから。アイビーもまた、占い師のおばあさんをはじめ、様々な人々のささやかな「善意」に助けられながら、この魔法至上主義の社会で、居場所をつくっていきます。
     そして、役立たずスライムと思われていたソラだって、彼?固有のスキルがある。これって、私たちにだって、きっと当てはまるよね。
     アイビーとソラの置かれた境遇が、ネグレクトやLBGTQ、障がい者との共存等、現代日本の抱える問題を、さりげなく皮肉っているように見えるのは、自分だけでしょうか。みんな違って、みんないい…弱者の視点から描かれた優しい問題提起作、この世界では星5です。

    • 17
  7. 評価:5.000 5.0

    演技?素?どっちだ、祥太郎!

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     東大卒で仕事のできる美人秘書エリカと副社長の祥太郎、誰が見ても文句のつけようのないエリートカップルの(契約)結婚。はい、まずこれで、全てのモブのつけ入る隙はなし!ストレスなしに、二人の動向に集中することができます。
     はじめは、いくらイケメンエリートでも、脳内お花畑の変態野郎だったら、お後が面倒くさい、ストーカー化したらどうしようと思いながら、読んでいました。でも、祥太郎クン、外濠を埋めるわ埋めるわ、尽くし切るわで、どう読んでもただの変態野郎ではない。この契約結婚、チェスの如く緻密に計算され尽くした、祥太郎の「策略婚」であることが分かってきます。そこんとこ、読者は気付いても、エリカには、なかなか通じないんだけどねー。
     気になるのは、「脳内お花畑変態野郎」の属性が、祥太郎の素なのか、演技なのか、今一つ判断しきれないこと…。エリカを手に入れるための作戦って気もするけれど、あまりにもハマり過ぎていて、う〜ん、やっぱり素かなぁ?
     一応、配信分7話で、一旦完結した感がありますが、「本当の夫婦」になった二人の夫婦漫才を、まだまだ見てみたい気もします。多肉植物の被り物を身に付けた祥太郎さんの、ファンキーな姿も必見ですよ。この作品、笑えます!

    • 5
  8. 評価:5.000 5.0

    モブ侍女だって、主人公

     異世界転生ファンタジーって、ヒロインか、中の人が正しい悪役令嬢かに転生していることが多いけれど、このお話は何とモブ!ゲーム世界では、名前もなかった「ユリア」が、悪役令嬢プリメラの身の上を知って、何とか彼女のバッドエンドを回避しようと奮闘するお話です…が、存外早い時点で、プリメラ様、まともな王女として育っていきそう…やっぱり、愛は人類を救う?ユリアのプリメラ愛、偉大です。
     あれ?それじゃあ、ここでお話が終わってもよい感じだったのに、そうは問屋が卸さなかった…そう、これはユリアの「人生」で、ユリアが「主人公」の物語だもんねー。(私の人生の中では、私が主人公と歌い上げたさだまさし氏の受け売りです…)
     このユリアさん、完璧な侍女っぷりが素晴らしい。暖房代をケチって、命を落とした人物とは思えないんだけれど、その謙虚さ、判断力は、転生後に身に付けたものなのかな。アドバンテージがゲーム知識のみの割には、転生世界でうまくやっていると思います。アルダールとの身分差も、十分何とかなる範囲だし…。相手をこてんぱんにやっつけるのではなく、冷静に外濠を埋めながら難局を乗り切っていく姿には、拍手をおくりたくなります。
     こんなユリアだから、ヒロインミュリエッタが登場しても、原作補正に負けず、何とか良い方向にもっていってくれることでしょう。だって、主人公は「ユリア」なのですから。

    • 0
  9. 評価:5.000 5.0

    ヘタレな竜皇グレンディルの三態変化

     あ〜あ、グレンディル、やっちまったなぁ〜〜〜💦エフィニアが「運命の番」と判明したものの、友人から揶揄われて、つい口にした「あんな子供みたいなのが…心外だ」。ツンデレヒーロー、運命の番あるあるです。エフィニアのこと、結構気になっていたのにね。
     一方、これまた後宮あるあるで、女官長をはじめとして、他の側室たちから露骨に悪意を向けられるエフィニアですが、全然湿っぽくない!鋼のメンタルと精霊召喚の力技?で、ポジティブに自分の未来を切り拓いていきます。さしずめ誰も傷付けない、斜め上をいく進化系ざまぁというところですか。
     運命の番なのに、最悪の出会いから始まった二人。関係修復のために、グレンディルのとった方法が、「幼竜」の姿でエフィニアに会いに行くこと…うん、ヘタレなグレンディルには、これが精一杯なんだろうな。この幼竜クロ、普段はめっちゃ愛らしいのに、ひとたびエフィニアを護るとなったら、勇猛果敢な成竜の姿に…愛の力は偉大だ!このギャップが、たまりません。
     側室は30人程いるけれど、多分、みんな当て馬かモブ。はっきり言って、不器用グレンディルとポジティブエフィニアの、すれ違いじれキュンラブコメです。そのうち、後宮をきれいさっぱり整理して、二人で幸せになってくれるんじゃないかなぁ…。

    • 0
  10. 評価:5.000 5.0

    最強(狂?凶?恐?)のふたり

     破れ鍋に綴じ蓋カップルとはよくいうけれど、この物語のヒロインユリシエンとヒーローカリュエルは、その筆頭株かも…。そして、この漫画、読めば読むほど、面白くなってきた気がするかも…。
     初めは、傲慢皇女と傲慢皇太子の腹の探り合いで、二人の(特にユリシエンの)言動と行動がぶっ飛びで、登場人物同様、読者も振り回されっぱなし!およそ好きになれそうにもない、主人公たちでした。
     でも、回を重ねるうちに、二人ともただの気まぐれではなく、皇族としての責任と義務を見据えて行動していることが分かってきます。と同時に、北極と南極くらいあった?二人の心の距離も、どんどん近付いていきます。ま、「黒モップ」「キャラメル」と、お互いをあだ名で呼び合うくらい、最初から息ぴったりだったんだけどねー。
     画は、お世辞にも上手いとは思えませんが、個性的?味がある?独特の世界観?う〜ん、慣れたら物語の設定どおり、ユリシエンは絶世の美女に、カリュエルは超絶イケメンに見えているから、脳って不思議。
     破れ鍋に綴じ蓋カップルが、雨降って地固まるカップルに成長し、比翼連理の最強カップルになるまで、もう少し時間が必要かな?でも、絶対読み始めより、回が進むごとに面白くなっていく、掘り出し物の一編です。

    • 2
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