5.0
さすが奥が深い‼️
私も作者さん買いです‼️
登場人物達が一癖も二癖もあるキャラクターで、心理描写も丁寧で、タイトルも含めて奥が深く、テーマがしっかりしているストーリーなところが大好きです‼️
今回も意味深なタイトル。テトテトテは、手と手と手なんだと思われますが、握手も出来なくなったコロナ禍の時代を、テトテトテと、たどたどしくも少しずつ前に進んでいこうとしている、今の私達の様子を表している気がします。登場人物3人が、突然訳の分からない状態に放り込まれ、死を目の前にちらつかせられながら、手探りで生きていこうとしている姿を描いているのではないかと。
拡声器から発せられるかの如く、緊急事態”宣言''が出され、会うことも出来ない、握手なる接触なんて、もっての外。
直接人と繋がれずに孤独、"ぼっち"だったり、逆に在宅が増えて"過干渉"になって離婚したり、家族仲が悪くなったり。多くのことが出来なくなり、中止になり、"確実に何かを諦めざるを得ない''日々。
毎日会って握手しなくちゃいけないところが、敢えての逆設定だけど、コロナ禍を経て何となく平常に戻りつつある中、人と人の関係性、繋がりって何だろうと考えさせられる今だからこその作品だと思います。
人は誰かと繋がらないと、1人では生きていけない。友達がいない、1人でいたいという藍にだって、春子さんという存在がいる。でもいきなり全くの赤の他人の2人と、毎日繋がりを持たざるを得なくなり、人との関係は、友達とかいう"枠"ではなく、その人を大事に思うかどうかだと学び、成長していく。強制的ではあっても、他の2人は自分の人生において"大事な"存在なことにも気づいていくのでしょう。他の2人にもきっと何か抱えているものがあって、お互いに支え合って生きていくのだろうと思います。
奥の深いテーマでも、拡声器というあり得ない"オカルト"さや、キャラの濃い登場人物達のおかげで、重くなりすぎないところが、相変わらず絶妙で素敵です‼️
これからの展開がとても楽しみです‼️
- 9