5.0
ハマったハマった!!
運命の王子様を探し続けて不毛な恋愛を重ねている受(かずひろ)と一陽に10年片想いしている攻(けんじ)。
健史は自分の気持ちも性癖も一陽に明かさず、ただ親友としてひたすら傍で一陽を守り続ける。
何も知らない一陽は悪気なく失恋の度、健史に友達として慰められている。
そんな2人の青い鳥の話。
以下長文失礼します…
そこまで好きな相手(一陽)は自分(健史)を恋愛対象としてないわけやから、普通に考えると離れた方が楽じゃないのか?とも思えるけど、いつかは選ばれるかもという淡い期待もあったんやろな、最初は。健史も自分で言ってるやん。そんなに長く傍にいるとは思わなかったって。10年一緒にいて愛想つかすどころか益々惚れてしまっとる…そら離れる選択肢なかったかもね。アレがなければ。
健史が段々余裕をなくしていく感じとか自分の中の葛藤とか、一陽が自分の気持ちに気づいていく過程とか、とにかく丁寧で置いてけ堀感ないのが凄い。
平和な日常から不穏な雰囲気が漂って、最終的には想いが通じ合う♡仕事の疲れも嫌なことも全てが吹っ飛ぶ大好きなパターンです。やっぱ、最終的には報われてくれんとこっちも報われんもん。何がリアルかは知らんけど、私はバッドエンドとか求めてないんで。笑
お互いの気持ちには全く気づいてないけど、周りはとっくに気づいてる。でも敢えてストレートには言わなくて、いつも大切な気づきを与えてくれる。めっちゃいい仲間。優しくて誠実な2人の周りに同じような人種が集まっていて類友ってやつですかね。この優しい世界に癒やされる。そこにモブの「ゲイってほんとにいるんだ」とか「落とせるか賭けてた」いう世間一般に有りがちな台詞が挟まれると秒で現実に引き戻される。世間って無自覚か知らんけど残酷よな。
峰島作品の拝読は地味リーマンに続いて2作目ですが、いやーとにかくイイ!最高に好きです!!
どちらの作品も受がとにかく天然でかわいく、攻がイケメンで口が悪くて一見ガサツですが実は繊細でいじらしくそして溺愛系。私はこのタイプの攻がとんでもなく好物らしい。どれだけ読み返してもまた読みたくなってしまう。
台詞回しとか感情の表現に驚きます。こういうの的確に表現できる人(作者さん)っているんだ!とホントそんな感じ。何度唸ったことか。マジ天才!絶対他の作品も読むっ!そして紙でも買う自信ある!!
これからも楽しみにしてます。
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