Mayayaさんの投稿一覧

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11 - 20件目/全246件

  1. 評価:5.000 5.0

    「トンイ」風韓流大河朝ドラマ

     下女から王の側室へ!?と聞くと、思い出すのは韓流時代劇の「トンイ」。あちらは、下女どころか奴婢から側室となり、王母まで上り詰めた女性の半生を描いた作品、おまけに実在の人物をモデルにしているってことだから、ポクチャとキョルのお話も、全く荒唐無稽というわけではありません。
     それにしても、古今東西人間って、王族?皇族?将軍?の直系(特に男子)を残すために、後宮?ハーレム?大奥と似たようなシステムを作ってきたんだよなぁ…マジ種馬扱いじゃん!と、キョルでなくても嗤ってしまう。多分、そういうもんだという価値観で励んだ方が、ほとんどだろうけれど、中にはキョルのように、自分の役割に疑問をもったおーさまもいたんだろうな。そのあたりに視点を向けているためか、「側室制度」に伴うドロドロが苦手な読者でも、抵抗感少なめで読み進めることができます。
     政治的後ろ盾のないポクチャの武器は、日々の生活を大切にする平民感覚と誠実さ、そして、人間キョルを愛する心。そんなもんで後宮を生き残っていけるんかーい!と、ツッコミを入れたくなりますが、それでも少しずつ味方を増やし、地位を高めていくところは、さすが韓流!ワクワクします。
     初めは、全然可愛くも美しくもなかったポクチャが、王様を愛することによって、どんどん綺麗になっていく様子は必見。時々差し込まれるナレーション的状況説明は、完全に大河ドラマ及び朝ドラ風で、スケールの大きさを感じさせます。さあ、トンイのようにポクチャもキョルとの愛を貫けるのか、ハッピーエンドを期待して、星5です。

    • 12
  2. 評価:5.000 5.0

    「夏への扉」オマージュ作品(自分内)

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     人工冬眠〜コールドスリープが、重要なアイコンとなった物語の元祖は、ハインラインの「夏への扉」だと、自分的には思っています。そちらはタイムマシンも出てきて、こってこてのSFファンタジーだったけれど、「君は春に目を醒ます」での人工冬眠は、単なる医療行為。SFっぽさはほとんど無く、ヒロイン絃とヒーロー千遥の心の成長を、優しく丁寧に描く恋物語となっています。それでも、その始まりのきっかけは、「人工冬眠」が7年の年の差を埋めてくれたところから…だから、やはり重要なコンテンツといえるでしょう。
     この作品の素晴らしいところは、何といっても、千遥の気持ちに丁寧に寄り添っている点。コールドスリープから目醒めて、妹みたいだった女の子から好意を寄せられて、はいそうですかと納得できるわけがない。7年間という時間の隙間を埋めながら、少しずつ自分の気持ちを確認し、絃への想いを自覚していく過程が、とても自然で素敵です。
     素敵っていえば、幼馴染の弥太郎も最高でした。読者目線では、弥太郎にも上手くいってほしかったのですが、いかんせん絃は一人きり、そして、その絃の目には、千遥しか映っていない…それでも弥太郎、君推しの読者は、いっぱいいたはずだよ。
    「人工冬眠」があったからこそ、叶えられたちょっと不思議で、とっても優しい恋のお話…自分的には、第二の「夏への扉」として、激推しの星5です。

    • 2
  3. 評価:5.000 5.0

    復讐と愛の両立は、可能ですか?

     ヒロインのブリエラ(オリビア)、さすが元皇后だけあって、冷静沈着に賢く立ち回っているけれど、愛については不器用な女性だったのかもしれません。
     そもそも、ルーカスと二人だけの約束ー暗号を交わすような仲だったのに、家門のためとはいえ、なぜ16年前に彼を裏切った?そうまでして、皇后の地位に就いたのに、グストーにも愛されなかった…。オリビアの本当の分岐点は、16年前だったんじゃないかなと思います。
     今回オリビアが転生した最大の動機は、お腹の我が子を殺めたグストーと愛人イブへの復讐。ルーカスのためには闘わなかったオリビアも、我が子のためには闘うんだ…母は強し?
     ブリエラ(オリビア)は失った我が子と自分の命のために、ルーカスは奪われた皇帝の地位のために、結婚という同盟を結びますが、今のところそこに愛はありません。今回のオリビアの転生は、二人にとって愛の意味を学ぶ、2度目のチャンスかもしれませんね。
     グストーとイブが、こてんぱんにやっつけられるのは既定路線として、果たしてブリエラとルーカスの間に愛は生まれるのか…復讐からは何も生まれないといいますが、復讐と愛の両立は可能なのか、二人の挑戦が始まります。後味のよいハッピーエンドを期待するのは、甘すぎるかしらん???

    • 2
  4. 評価:5.000 5.0

    犬好きの、犬好きによる、犬好きのための…

     山田南平先生って、凄いっ!「紅茶王子」シリーズでは、「紅茶」について、とことん追求されていらっしゃいましたが、今作は「犬」!犬好きではなくても、犬好きになれたような錯覚を起こさせる、萌えポイントいっぱいの異種カップルファンタジーラブコメです。
     萌えポイントの一つめは、何といっても南平先生の描く画の「骨格の美しさ」。これ、人間だけでなく、犬にも当てはまるんです。いろんな犬種が登場しているのですが、シュッとした子でも、モフモフした子でも、みんな「犬」らしく美しく描かれている。ましてや、垂れ耳ドーベルマンアキラの美しさ、カッコ良さといったら…犬が出てくる漫画史上、最高レベルです!
     萌えポイントの二つめは、アキラが犬化していても、人間「晃」が透けて見えるほど、気質が豊かに表現されていること。これって、トモキにも当てはまるんだよね。瞳の雰囲気を寄せているからかな?ドーベルマンのアキラは、晃にしか見えない…南平先生、凄いです!
     他の異種婚もの…特に「満月」が関係する作品は、自由に姿形を変えるられないことが多く、そこが物語のキモでもありましたが、こちらはペンライトで自由自在に?人間←→犬を行ったり来たり、このタイプの話につきものの悲壮感が、全くありません(笑)
     シリアスとコメディーが程よくブレンドされた、犬好きの、犬好きによる、犬好きのためのファンタジー、少子化日本に逆行すべく、律歌とアキラの間にたくさん子ども(犬?)たちが誕生することを願って、星5です。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    山田南平恐るべし!

    「恋するMOON DOG」で、やっぱり山田南平先生っていいなぁと思って、こちらの作品に戻ってきました。「花ゆめ」連載時にリアルタイムで読み、コミックスも全巻購入しているんですけれどね💦
     あの名作が、各話配信で小分けになると、どうなったのかな〜と興味深々で覗いてみれば…何これ、1話分短っ!ホントに小分けにしちゃったんですねー。上手に区切っているので、次話への期待感、続きを読みたい感がずぅ〜っと続くのはよいけれど、それにしても短っ💦ptを安めに設定しているので、ギリセーフですが、2話分くらいくっつけて、40ptで配信してもよいような気がします。
     というのもこの作品、かなり前のものなのに、全然色褪せていない…つまり、時代とのズレを全く感じないのです。様々な愛のカタチを、普遍的に表しているからかな。これって、「大人になる方法」から既に始まっていたし、「恋するMOON DOG」にも繋がっている…山田南平恐るべし!です。
     多くの、そして本当に様々な困難を乗り越えて成長し、結ばれていく奈子とアッサム、そのアイノカタチをとくとご覧あれ!と、全力で伝えたくなる「紅茶王子」1話分が短くたって、星5です。

    • 2
  6. 評価:5.000 5.0

    二兎も三兎も追っても、良いのでわ?

     物語の悪役令嬢とやらに転生してしまった「ヒロイン」が、バッドエンドを回避するために、ヒーローと結ばれないように…という話はよくあるけれど、どうしてベストではなく、ベターな結末に甘んじようとするのか、いつもそれが不思議。シャーロットの中身は、熾烈な競争社会を生き抜いてきた現代女性なのだから、もっと我儘に「なりたい」自分を目指してもよいと思う。
     物語の強制力?ヒロイン補正?そんなの、転生ヒロインを受け入れた時点で、初期化したのと同じこと。それでも、シャーロットがディランのことを何とも思っていないのなら、嫌われて別れるという選択肢もアリでしょう。でも、この物語が好きで、ディランが推しで、ただ結末だけが気に入らないというのなら、シャーロット、これはハピエン目指して、頑張るっきゃない!
     幸い、物語の中のディランは、蓼食う虫も好き好きの物好きタイプ。シャーロットの繰り出す変化球を、見事に打ち返してしまうところが、笑えます。脳内シャーロットと、どっちが笑えるかな?物語を知っているという前世のアドバンテージを生かして、危険回避しつつ、ハピエンを目指して、闘え、シャーロット!

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    「回帰」こそ最強の異能

     復讐に笑う…確かにそのとおり、復讐を画策するリーザの顔に浮かぶのは、黒の微笑み。一見、物静かで落ち着いた印象の彼女だけに、その落差は大きく、復讐への強い意志が感じられます。
     面白いのは、異能の具体的内容を知られないようにしながら、異能者は生活しているという設定。リーザはそれを逆手に取りながら、敵対する異能者を潰していきますが、その方法がまさに頭脳戦。超自然的な能力を、「異能」としている世界ですが、優れた頭脳だって、立派な「異能」じゃないのかい?
     テオドールを利用しながら、復讐の道をひた走るリーザですが、元は誠実で勤勉な皇女様、彼に対する罪悪感に苦しみます。悪女のように行動していても、結局は、悪女になりきれないんだろうな。自分のための復讐といいながら、領民のことを考えてしまうリーザの姿に、彼女の本質を垣間見ることができます。でも、テオドールも何か隠している様子、ロマンス誕生も含めて、今後の展開に期待がもてそうです。
     ところで、この世界は何をもってして、リーザを「無能」と決めつけたのでしょうか。「回帰」の能力こそ、リーザの最強の「異能」という気がします。

    • 3
  8. 評価:5.000 5.0

    息ぴったりの恋愛初心者幼なじみ二人組

    「幼なじみ」ネタの作品、いろいろあるけれど、大抵「ちっちゃい頃から好きだった」的なものが多く、そんなシタゴコロ満載で幼馴染やってたんかーい!と、ツッコミを入れたくなる気分。でも、今作の依都と央士は、本当に時間を共有してきた「幼なじみ」なんだなあということが、テンポの良い会話から伝わってきます。ただしこの二人、阿吽の呼吸?お互いの価値観を尊重し合える、かなり相性の良い間柄なんだけど、そのことに気付いているかな?多分、無理だよな…。
     実は央士は、仕事最優先恋愛後回し生活の結果、その年まで拗らせてしまった無自覚DT。一方、依都は依都で、告ってきた相手と付き合ってきただけで、自分から好きになったことがないときたもんだ…つまりこの二人、どちらも「恋愛初心者」ってことで、間違いないよね?
     こんな二人が、お互いを意識し始めたもんだから、胸キュンが止まらない。幼馴染が、恋愛対象に進化していく様子が、とても丁寧に描かれていて、好感がもてます。
     キスまで0.5秒…つまりそうでつまらない、その僅かな間を、二人がどうやって縮めていくのか、お手並み拝見といきたいと思います。

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    子どもの権利と親のエゴ

     ヒーローに愛されていないからといって、妊娠を知らせることもせず、勝手にひとり親になることを選んだヒロインをネタにした漫画の、何と散見されることか…。声を大にして言いたい。あなたたちは、子どもの親を知る権利、親に養育される権利、そして、親から愛される権利を奪っていますよと…。
     特に、今作のヒロインエリヤに関しては、暴力を振るわれた訳でもない、浮気(側室、愛人、その他含む)はしないとの確約もとっている、ただ「愛がない」←覚悟の上で、結婚したはず…だから、妊娠を隠して離婚したことによって、エリヤの息子カーライルが、父親を知らずに育ったことは、いろいろな意味でカーライルの権利を奪っており、それは過ちだと思う。皇室の権力争いに、巻き込みたくなかった?それを防ぐのが、皇后の役目でしょ!結局、エリヤが一番守りたかったのは、自分の心。結婚への覚悟が、本当の意味ではできていなかったんだろうなぁ。
     生まれた子どもに罪はないって、綺麗事かもしれない。でも、子どもが親を選べるわけではないので、その意味では、リゼナの息子エドモンドにも罪はない。だから、確かに辛いかもしれなかったけれど、エリヤは留まって、子どもたちのために、よりベターな方法を考えるべきだったと思う。
     エドモントの出自については、最初からかなり怪しい…いろいろ伏線が見え隠れしてるよね。さしずめレイモンドの死んだクズ兄が、本当の父親ってオチか…?
     ヒロインへの愛に気付かなかったレイモンドは、どうしようもない奴か?いえいえ彼は、十分夫として誠実でした。自分に言わせれば、エリヤ、あなたの後悔なんて知りません。

    • 7
  10. 評価:5.000 5.0

    敵役も懐に取り込む人たらし玲琳様

    「殿下の胡蝶」とから「ドブ鼠」へと、体を入れ替えられた黄玲琳。鋼のメンタルで、次々と逆境を乗り越えて…という触れ込みだけれど、どうもそれだけではなさそう。幼い頃から病弱故に死を覚悟する毎日の中で、雛女として完璧に振る舞ってきた彼女にとって、健康な肉体をもつ慧月との入れ替わりは、「殿下の胡蝶」という籠の鳥状態からの解放となったのではないでしょうか。
    「ドブ鼠」の慧月と入れ替わっても玲琳は、全ての物事に対して、スーパーポジティブ。例えそれが、自分に向けられた悪意だったり、悪人であったりしても、相手に「逃げ道」を用意して、救いの手を差し伸べます。でもその過程で、何人もの人々を巻き込み(その筆頭は、朱慧月)、振り回し、自分の危機を顧みないのだから、やっぱりある意味悪女?自分の思うままに生きるって、そういうことだよね。
     気になるのは、皇太子尭明と玲琳との関係。尭明は玲琳に首ったけだけど、玲琳自身は生を謳歌するのに夢中で、せいぜい兄が一人増えたと感じている程度?尭明さま、ドンマイです。時々「皇太子」という立場に対する複雑な思いを吐露するなど、一人の男として自由に行動できないことに苛立ちを見せる彼。異母弟でもある鷲官長辰宇の、玲琳に対する想いも相まって、男たちは振り回されっぱなしです。
     多少、生き急いでいるようにも見える玲琳。箒星に「健康」と「友情」を願った彼女が、この先どんな悪女っぷりを見せてくれるのか、まだまだ目が離せません。

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