【ネタバレあり】ドント・クライ・ベイビィのレビューと感想

巡り合うよベイビーで嫌な奴でしかなかった主人公が、実は強がってばかりの恋愛にことごとく傷付いてきた男だと分かって、胸が痛くなった。
同じ物事でも別な視点から見ると全然違う感情が湧くっていう意味で、ぜひセットで読んでもらいたい。
動物にことごとく好かれる姿も、そんな主人公の内面を表すエピソードで、そんな主人公をほっとけない懐深い獣医とのやりとりもほっこりします。

この作家さん大好きなのでほとんどの作品を読んでいます。受けの宝井くん、ほんとは大好きだった彼と別れて傷ついてて、それに気づいて優しくする獣医の藤堂先生。そんな傷ついた動物を治療するような優しさから始まった関係。すごくキュンとしたし宝井くんが泣ける場所ができて良かった。この2人のやりとり可愛くて大好きです。

「巡り合うよベイビィー」の智さん

宝井さんは「巡り合うよベイビィー」の筧　先生の嫌な元彼だった。ただのイケすかない奴だと思っていたら、智さん本当は弱い傷つきやすい人だったのね。人は一面だけじゃわからない。なかなか素直になれない智さんだけど獣医の先生に包まれて幸せになれそうで良かったね。

素直になれなくて

本当はめちゃ好きなのに、ノンケで結婚するという元彼を
縋っちゃダメだって、忘れようとしても忘れられない智が
めちゃ切ない。
ペットが懐く人って、根っからの悪人じゃないよね…。

作者買いです。
獣医さんの雰囲気がドンズバです。智は、違うお話で出てきた時はただのイヤな奴だったんですが、彼なりに色々あった故のだったんだなぁと思いました。

みんな辛い恋してるね。

めぐり合うよベイビィの中で憎たらしかった智さん…その彼が失恋し、新しい恋を受け入れる話し。この話しだけを読むと、あぁ辛い恋で素直になれずイジワルな態度になってたんだな、という事が分かりました。新しい恋の相手である獣医さんは優しくて包容力があるステキな男性。ちょっと切なくなるけどハッピーエンドで良かった。

獣医の藤堂さん、捨て猫、迷い猫を放って置けない性格だからでしょうか。智を好きになってしまうんですね。智がやたら動物に好かれてた、ってのも好きになったきっかけでしょうか。でもやはり智は前作通り、いやな奴でした。スピンオフで性格変わらず、通しで楽しく読めました。