最終話が・・
ある程度の人生経験があると、かなり心にしみるのではないかと思える話。
若いときは、好きだから結婚!などと勢いで人生の伴侶を選んだりして、その後の長い一生には、あまり思いをはせないけれど、やはり、結婚は死ぬまでの契約で、長い目で考える必要があるよなーと改めて思わせられる。
最終話、40歳で結婚して、その後44年添い遂げて、上司だった配偶者を見送るヒロイン。おそらく、とても穏やかな44年間だったことが想像できる。
二人で暮らしていた一軒家の縁側で、ぽつんと座っているヒロインを後ろから描く構図が、何とも言えない。晩年って、こうなのかなあ、と感じた。配偶者は、ヒロインと暮らした年月を思い出しながら、父親の言葉をかみしめて、穏やかに旅立ったのかな、と思う。
他の作品ではあまり感じたことのない、深い余韻を感じた。若い人にも読んでほしいかも。
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4.0