5.0
綺麗な情景描写がいい♡
幼馴染みものが好きなので読んでみました。
けして派手な演出ではないのですが、2人の感情の表現が情緒的で、映画を観ているような気持ちになります。
出会った時からずっと千羽に想いを寄せている由之。
染め物の道を極めようと、夢に邁進する千羽。
千羽は、出会った時から由之への恋心は芽生えているのに、まったく気がつかずにたくさんの女の子と付き合います。
しかし最終的に、「染めたい色が思い浮かんだのは由之だけだった」と由之に対する想いに気がつきます。
それまでの2人の感情の描写がとても素敵。
千羽が修行している染め物になぞえた百人一首の和歌で、2人の恋心を表現していくところが個人的にはツボでした♡
卒業式前に町を出る千羽が由之の家まで挨拶に来た時、夏祭りでの千羽からの告白の時、帰省時のプロポーズ?の時…どのシーンも揺さぶられます。
映画化したらとても綺麗な作品になるのでは…と感じました。
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